知得住まい創り

価格で選ばず価値で選ぶ

最近読んだ本の中で『価格で買うのではなく価値で判断して買うのが賢い買い方』というフレーズがありました。家づくりにも非常に大切な考え方だと思います。この価値で判断するために必要なことをご紹介します。

目次

・価値で判断する方法

・LCCL(ライフサイクルコスト)という考え方

・消費と浪費と投資で考える

 

価値で判断する方法

家というのは雨風をしのげて、家族が安心して生活できる場としてあるものだと思います。私たち工務店はプライドを持ってできる限りのご提案をしなくてはならないと思います。

しかし、デフレが続いた過去を振り返ってみると、効率よくコストを優先し、価格を安く販売する方が売れやすかった時代があります。これはお客様のほうでも、価格が安い家を求めていた時代があるからです。同じものであれば高いより安いほうがいいというのが消費者の当然の要求であると思います。

しかし家といっても千差万別で様々な要素が積みあがって完成していきます。ローコストの家は原価も安くなっていて、その金額を出す価値があるのか?そこを理解するのは難しいですが、より良い家づくりにつながるために『価値で判断する』ということを知っていただき、役立てていただきたいと思います。

価値で判断するためのステップ1~値引きで判断しない~

突然ですがキッチン50%OFFなら安いと思いますか?私がこのように聞かれたらわからないと回答します。

なぜか?

それはどんなキッチンかわからないからです。そもそも市場に50%OFFで出回っているものであれば普通です。『50%OFF』という単語で『半額なら安い』と思ってしまうと価格で判断しているといえます。

建築に限らずですがメーカー商品は基本的に定価を高く設定して、値引き率を大きくする傾向にあります。そのほうが小売店も安くなったように見せて売りやすいからです。このようなことから『〇〇円の値引き』や『〇〇%OFF』で判断してはいけません。

以上のことを踏まえてよくある『ただいまキャンペーンにつき〇〇%OFF』というのはどうでしょうか?キャンペーンの名前を変えたりして内容は同じキャンペーンを続けているお店はよくありますよね。商売で何かを売る以上、利益がなければ会社の存続はあり得ません。それでも〇〇%値引きができるのはそもそもの価格をあげてあると判断してもいいと思います。

中には本当のサービスもある場合もありますので、見分ける目を持たなければなりません。

家づくりではありませんが、スーパーのお惣菜が夜8時に残っているものは半額とあるのは、廃棄するよりも投げ売りしたほうが損失が小さくなるからです。このように値引きの裏側には企業側の理由があるということを考えると、演出の値引きなのか?そうではないのかを判断しやすくなると思います。

価値で判断するためのステップ2~自分にもたらしてくれるもので考える~

このステップ2は家づくりに関しては特に重要です。『この家を購入したら自分に何をもたらしてくれるのか?』を考えるのも価値で判断するための必要なステップです。

価格で判断した家の買い方とは例えば、〇〇万円かけた家だ!というのがあります。これは2つの意味があると思います。こんなにお金をかけたということと、こんなに安く買えたという見栄や虚栄で購入した場合です。これは自己満足感はもたらしてくれると思いますが、それ以上の物はあまりないでしょう。価値のある買い物とは言えないと思います。

価値のある買い物とは、例えばこの家を購入することにより、家事の効率が上がっていつもより1時間早く家事が終わるとします、そうすると家事は毎日の事ですから、1年間で365時間、他の有意義な時間が使えるようになります。

2つ目の例として、夏涼しくて冬温かい家であれば冷えから来る病気の予防にもなり、健康であれば日々の活力や、医療費の節約をもたらしてくれます。しかもこれらの事は、家に住み続ける間はずっと自分たちにもたらしてくれる買い物になります。このような事で検討すると価値で判断したということになると思います。

LCCL(ライフサイクルコスト)という考え方

あまり聞きなれない言葉かもしれませんがLCCL(ライフサイクルコスト)とは家を建てるコストから家を解体するコストまでのトータルコストを言います。下記の氷山であらわされることが多いです。

上の図でわかるように建築するコストは非常に小さく、住み続ける時にかかるコストのほうが大きいです。特に大きくなるのがメンテナンス費と光熱費です。イニシャルコストが少し大きくなっても費用対効果の高い素材にすることをお勧めします。

例えば光熱費でいうと、関東レベルではなく、東北や北海道レベルでの断熱をとるために、仮に100万円のコストアップになったとします。それにより月2万円光熱費がやすくなったとしたら年間24万円お得になりますので、約4年2か月で元が取れる計算になり、100万円かけなかったときに比べて、30年間で620万円の差がでます。

このように、LCCL(ライフサイクルコスト)の考えをもって判断すると価値で選ぶことができると思います。

消費と浪費と投資で考える

まずは消費と浪費と投資とは何かを定義しましょう

消費とは生活に必要なものにお金をかけること

浪費とは金銭・物などをむだに使うこと。

投資とは、金銭的な益をもたらしてくれたり、経験や心を豊かにしてくれることにお金をかけること

 

価格で選ばず価値で選ぶようになると無駄な浪費をしなくなります。欲しいから買うのではなく、自分に何をもたらしてくれるかで買うようになると『最新のものだから』とか『値引きが大きいから安いはず』での買い物がなくなります。

私は普段の買い物の時にできる限り消費と浪費と投資を分けて考えて買い物しています。結果生活コストも削減でき、自分も住宅ローンを組んでいるので返済額は変わらなくても、生活が楽になりました。

消費一辺倒の考えで行くと、効率の良い真四角な家で、飾りも何もなく建築するということになります。これでは味気ないですよね。ちょっとした飾りをつけたりして、格好のいい家は満足感や心の豊かさにつながると思います。生活に必要なものではないですが、自分たちにもたらしてくれるものとして、投資としてのコストをかけるのは良い買い物になると思います。

まとめ

建築をメインに例として出してますが『価格ではなく価値で判断する』というのは普段の買い物でも使えることだと思います。価値で判断するためにどのようなステップで検討するかを実践していただければよくなると思います。私自身の経験も紹介していますが、価格ではなく価値で判断する方が、衝動買いが減り、買った後をイメージして買い物するので、買って後悔したというものがあまりなくなりました。普段の生活コストの見直しにも使える考え方でもあるので是非ご活用ください。


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