建築コストの推移
結論から言いますと建築コストはあがっています。
一般財団法人建築物価調査会が調査しているデータによると2011年から10年で約10%建築費用が上昇しています。
このデータによると、2011年に2000万円で建てられた家は2200万円になってます。
2011年は消費税5%でした。現在は10%です。
・2021年同じ家を建てる時2200万円に消費税10%で2420万円で建築可能です。
その差320万円!かなりのインパクトになります。
建築費用はデータからもわかるように徐々に上がってきています。今後も上がると予想していますのでその理由を解説します。
今後も上がる建築コスト
金融緩和
現在新型コロナの影響で大規模な金融緩和を世界中で行っています。
お金が世間にあふれると貨幣価値が下がり、結果物の値段が上がるインフレーションになります。
また、世界のインフレ目標は2%なので、日本銀行も緩やかなインフレを目標としています。
インフレーションは今後も続くので、建築コストは上がります。
職人不足
段階の世代の方々が60才を超えてリタイヤしてきています。
その影響と、職人になる若い人たちが減少して、業界全体で人手不足になっています。
需要はあるけど供給(施工業者)が足りてないと職人手間は上がりますので建築コストは上昇します。
売上の確保
20年前の建築業界に比べて新築の着工棟数は半減しています。
直近の情報によると2020年の新築着工棟数は前年比で9.0%減少しています。(データは国交省調べ)
着工棟数が減ると、建材メーカーの売り上げが落ちてしまいます。
建材メーカーは売上を確保するために安い建材ではなく、付加価値を付けた建材を開発して、数は減るけど売り上げは維持できるようにします。
家電業界などはその典型で20年前に比べて高機能化がトレンドになっていて、それに伴い価格も上昇しています。
人口減少の日本社会ではこの流れはどの業界もトレンドになっています。
まとめ
人口減少している日本社会では今後も建築コストは上昇していきます。
①政府と日本銀行の金融政策によるインフレーション
②職人不足による手間賃の上昇
③メーカーの売り上げ確保のための建材機能付与による価格上昇
建築コストを考えると、建築時期を遅らせると、建築費用は上がっていき、同じものでも高くなる可能性があります。
思った時が建て時というのは真理だと思います。