2021年2月13日夜に大きな地震が来ました。
震源地は福島で震度6強とかなり大きな地震でした。
木更津市でも震度3と距離が離れているのにそれなりに揺れたので、震源地近くはかなり揺れたのではと思います。
耐震性をはかるのに重要なポイント4つ
木造軸組み工法で耐震上重要なのは4つあります。
・引き抜き力
・バランス
・柱の直下率
耐力壁の量
まず耐力壁の量が必要です。性能評価では次のように規定されています。
耐震等級2とは確認申請で必要とされる壁量の1.25倍が確保されている状態です。
耐震等級3とは確認申請で必要とされる壁量の1.5倍が確保されている状態です。
どこまで求めるかでコストも違いますが、クリヤする数値も変わってきます。
続いて必要な壁の量はどのように算出されているかというと以下の2点から算出されます。
・壁の見つけ面積
地震力に対しては床面積から算出します。
床面積(㎡)×地震力あたりの床面積(cm/㎡)風力に対しては見つけ面積から算出します。
見付け面積(㎡)×風圧力に対する必要壁量(cm/㎡)細かい規定もあるのですが、大まかに計算して地震に対してと風に対して安全性を確かめているということを知っていただければと思います。
引き抜き力
引き抜き力とは柱が土台や梁にたいして地震や風の影響を受けたときにどれくらいの力がかかって抜けやすくなるかを検討したものです。
耐力壁の入り方などによって変わるので、柱1本1本検討していきます。N値計算とも呼ばれています。
引き抜き力の強い柱にはホールダウン金物というものをつけて引き抜き力に抵抗するように施工します。
バランス
壁量は量を規定しているだけなのでどこに入れてもよいというのが昔の基準です。
しかしバランスよく配置していないと、筋交い等耐力壁が建物の一部に集中すると、その部分だけ固くなりねじれ破壊をおこしてしまいます。
ここまでが確認申請で求められるところです。
柱の直下率
最後に柱の直下率です。
2階以上の建物の場合1階と2階の柱が同じところにある状態が無理なく力を地面に伝えてくれます。
柱の位置がずれてしまうと直下率は低くなります。直下率が低い建物になると熊本地震のような繰り返しの振動に対して壊れやすいというデータがあります。
もちろん大丈夫なように設計していきます。しかしどうしても確保できない時は、安全の確保を優先させていただいています。
それが台風や地震が来た時に安心していられる住まいになりお客様の安全につながるからです。
結論:できます。
まずは耐震診断等を行い、既存の家がどのくらい耐震性があるかを確認することをお勧めします。
また構造を気にせずリフォームすると耐震性が損なわれてしまうこともあるので注意が必要です。
これから家づくりをする方は柱の直下率を確保しつつ、間取りを検討することをお勧めします。
すでに家に住んでいる方は耐震性が気になるようでしたら、耐震診断をされて安全性を確認することをお勧めします。