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アトピー・アレルギー・喘息・シックハウス症候群、化学物質過敏症対策
#健康住宅

アトピー・アレルギー・喘息・シックハウス症候群、化学物質過敏症対策

目次

住まい環境が原因で、アトピー・アレルギー・喘息・シックハウス症候群・化学物質過敏症になる可能性が高いとは、多くの人は思ってもいません。
なぜ、住まい環境が……?どうして、そうなるの……?
どんな住まい環境にして、どのような暮らし方をしたら改善できるの……?
お子様やご自身が様々な改善方法を試みてきたかと思いますし、長年にわたって辛かったと思います。
千葉県木更津市の工務店が、原因、暮らし方、住まい環境について詳しく解説します。

今もなお、不健康住宅は建てられている

2022年8月に家と健康相談と体感宿泊にいらしたお客様のお話です。
その方は30代後半のご夫婦と、9歳、6歳、2歳のお子様たちです。
家族も増え幸せな生活をと思い土地を購入し、5年前大手ハウスメーカーで家を建てました。
住み始めてからいつもイライラする、夜眠れない、頭が重い、目が痛い、慢性疲労などなど……。 

病院での診断結果は、ご主人様はシックハウス症候群、奥様はシックハウス症候群、化学物質過敏症でした。
子供たちはまだ診断がつかないけれど同じような影響がでているとのことです。
家の中が苦しいので、窓をあけてエアコンをかけていると、近くの除草剤や近くの家の殺虫剤などの臭いが入ってきてまた頭痛がしてしまいます。閉め切った状態にすると、目が沁みて痛くなったり、子供達は、キレやすくいつもイライラしています。

奥様はこのままだと仕事復帰もできるかどうか……? 子供達のことも心配で心も身体もまいっていました。
建てた時のお金は戻ってこないけれども、この家は早く売ってほかに建てたいと考えていて、大手ハウスメーカーだから安心、安全ではなかったというお話でした。

体感宿泊した感想は、「この家にいると、空気がさわやかで、心地が良く、ぐっすり眠れて朝は目覚めが良く、子供達も穏やかに過ごし、癒されました。家によってこんなに違うということが体感できました」と話されていました。
家で癒されるどころか家が原因で病気になってしまったという方(シックハウス症候群など約1000万人)が今も、たくさんいるという現状です。

アトピー・アレルギー・喘息・シックハウス症候群・化学物質過敏症のこと、原因が共通していること。今すぐに改善できる方法、家で改善できる方法を詳しくお伝えして、まとめています。
最後までお読みいただき、お役に立てれば幸いです。

アトピーとは

アトピーという言葉は、「奇妙な」という意味のギリシア語stopiaに由来しています。1923年にCoca(コカ)とCooke(クッケ)という人物が、本人の家族や親戚などに出てくるこの奇妙な反応を、アトピーと名づけました。

アトピーは遺伝するの?

両親ともアレルギーだと約50%、一方がアレルギーだと約30%、両親ともアレルギーの無い場合約10%です。アトピーは遺伝しやすいのですが、病気として発症するには環境因子も必要です。

アトピーの原因

大人も子供も空気環境や周囲の環境、カビ、ダニ、ハウスダストの原因が多く、特に子供は食べ物、大人はストレスの原因が大きいようです。
アトピー性皮膚炎の患者数は2017年、約45万人と言われています。

アトピー性皮膚炎の原因

アトピー性皮膚炎の原因は主に以下の2つがあります。
①皮膚バリア機能の異常
②アレルギー炎症原因

皮膚バリア機能の低下について

体は皮膚に覆われてバリアとなって、体を様々な異物から守っています。
しかし、皮膚のバリア機能が低下すると、通常ならば侵入しないはずのアレルギー源の物質(アレルゲン)が、皮膚の中に侵入してきます。そうすると、このアレルゲンを退治しようと免疫細胞が過剰に反応して、ヒスタミンというかゆみの原因となる物質を出します。

かゆみを感じるとそこをひっかいてしまい、ひっかくと皮膚のバリアをはがしてしまい、さらにアトピーを悪化させる原因となります。
ひっかかずに我慢することもあるかもしれませんが、それがどれほど難しいことか、日常で無意識に頭や腕、顔等を掻いたりしてします。
それ以外にもアトピーの原因は、ストレスや疲労といった心的なものもあります。こういった外部からの諸々の刺激が、免疫細胞を過剰に反応させてしまい、アトピーの原因になります。

アレルギーとは

アトピー性皮膚炎、気管支喘息、花粉症を含むアレルギー性鼻炎などが代表的なアレルギー疾患。幼い頃からアレルゲンとなる食物や環境因子を取り入れていると、身体をコップに例えると、やがてコップが一杯になり、中身が溢れだして花粉症などのアレルギー症が発症する。

中身がコップからあふれたとき、アレルギーは発症します。

日本国民の2人に1人が、皮膚・呼吸器・眼、鼻のいずれかでアレルギー症状に悩まされています。特に、喘息患者においてはダニアレルゲンに対する陽性率は80%以上と報告されています。

詳しくは、“認定NPO法人アレルギー支援ネットワークHP”をご覧ください。

ここに記載されている通り、アレルギーの中でもダニの存在は厄介なものです。
ダニの死骸やフンが皮膚についたり、呼吸をしたときに吸い込んだりしてアレルギー反応が起き、皮膚の赤みや腫れ、かゆみなどを引き起こします。
10匹ほどのダニが1ヵ月で1,000匹を超えるほどの数に繁殖するケースも少なくなく、卵から成虫になるまで約10日という、とんでもないスピードで成長します。そしてダニは生涯で500個近くフンをし、そして死ぬと粉々になり、両方がアレルゲンになります。

ダニが繁殖しやすい環境

好適温度:22~28℃、好適湿度:60~80%、エサ:人の剥離物(フケ、垢等)、食ベこぼしなど、温度は人が快適と感じる温度でもあります。
近年エアコンの可動で非常にダニが繁殖しやすくなっています。それに伴ってアレルギーに悩まされている方が増えています。快適にしつつダニの発生を抑えるには家の高性能化が必要です。

アレルギーの原因

アレルギーも生活習慣病と同じ多因子遺伝性疾患です。先進国でもアレルギーが急増しています。主な理由が身の回りに存在するカビ、ダニ、有害化学物質、PM2.5、黄砂、自動車の排気ガス、まき散らされる粉塵による汚染された空気です。
これらは、花粉症をはじめとする各種アレルギー症疾患の発症に影響を及ぼしています。日本人の約2人に1人が何らかのアレルギー疾患に罹患していて、急速に増加しています。

子供がアレルギーの場合

空気質、環境、カビ、ダニ、ハウスダスト他、子供は食べ物の原因の場合が多く、年齢によってアレルゲン(アレルギーを起こす物質)も変わります。
乳幼児は卵を中心とした食物、学童はダニを中心とした環境、成人はスギ花粉を中心とした環境です。

大人がアレルギーの場合

食べ物よりも環境が原因の場合が多く、空気質、環境、カビ、真菌(ガンジダ、アスペルギウスなど)、ダニ、ハウスダスト、ホルムアルデヒド、有害化学物質、ストレスなど。その時の衛生環境や一時的な生活習慣、細菌、花粉、ペットなどです。
大人の場合も、40歳、50歳を過ぎてから突然、花粉症になったり、アトピー性皮膚炎や喘息、アレルギー症を発症する方もいます。

喘息とは

喘息は気道に炎症が起こることで、咳、痰、息苦しさ、喘鳴(呼吸する時にゼーゼー、ヒューヒューという音がでる)、胸苦しさなどの症状があらわれる病気です。

喘息の原因

汚染された空気、カビ、ダニの死骸や糞などのハウスダストやアレルギー物質などが大きいです。喘息の発作は夜間や明け方に多く、また急激な温度差も発作の引き金になります。全国の喘息の患者数は2017年、約112万人と言われています。

シックハウス症候群とは

建材などから発生する有害化学物質により室内空気汚染と、健康の影響が指摘され、「シックハウス症候群」と呼ばれています。

シックハウス症候群の原因

住まいの高断熱・高気密・計画換気が正しく施工されないと、有害化学物質による空気汚染が起こりやすく、湿度が高いと細菌、カビ、ダニが繁殖しやすくなります。
一般的な石油ストーブやガスストーブからも一酸化炭素、二酸化炭素、窒素酸化物などの汚染物質も放出されます。シックハウスは有害化学物質が室内に放散して、汚染された空気にさらされ続けることで発症します。

化学物質過敏症とは

過去にかなり大量の有害化学物質に一度曝露された後、または長期間慢性的に有害化学物質の曝露を受けた後、非常に微量の有害化学物質に再度接触した際にみられる不快な臨床症状。

化学物質過敏症の原因

建物に使用されている建材、塗料、接着剤から放散される様々な有害化学物質や家庭用の殺虫剤、芳香剤、野焼きやたばこの煙なども原因となります。その他、身の回りにある衣料用洗剤、シャンプー、整髪料、化粧品、香水などに含まれる、有害化学物質が原因となります。全国の化学物質過敏症の患者数は2017年、約1000万人です。

体調不良につながる有害化学物質

空気中から有害化学物質が体内に入ることで、様々な体調不良が起こることがわかってきました。目がチカチカしたり、鼻や喉が痛くなる、頭痛がする、ふらふらする、皮膚が痒くなる、疲れやすくなる、吐き気をもよおしたり、不整脈、手足のしびれ呼吸器障害などがあげられます。

化学物質過敏症の主な症状は?

・自律神経障害:発汗異常、手足の冷え、頭痛、易疲労性
・内耳障害  :めまい、ふらつき、耳鳴り
・気道障害  :咽頭痛、口渇
・循環器障害 :動悸、不整脈、循環障害
・免疫障害  :皮膚炎、喘息、自己免疫異常
・運動器障害 :筋力低下、筋肉痛、関節痛、振せん
・消化器障害 :下痢、便秘、悪心
・眼科的障害 :粘膜の刺激症状、調節障害、視力障害

化学物質過敏症の対策とデトックス方法は……?

「化学物質過敏症」は原因物質を突き止めそれを除去して、原因物質との接触を避ける工夫と対策をすることが基本です。
「化学物質過敏症」は、特定の有害化学物質が体内に蓄積することで発症する場合もあります。効果的な対策は「運動や入浴」で発汗して、「デトックス効果」を高めること、と言われています。 また、家庭内や職場内はできるだけ清潔にして、計画換気をすることで化学物質を吸い込みにくくする「環境」に整えることです。

アメリカで一番多い慢性病は呼吸器系のアレルギー症状である蓄膿症、原因の97%はカビ。

カビが原因で起こるアレルギー

結露する住まい(表面結露・壁内結露)は、カビだけでなくダニをはじめとした害虫の増殖の原因となります。
カビを吸い込むと過敏性肺炎を引き起こす可能性があり、屋内のどこにでも生えるクロカビは、アトピー・アレルギー・喘息・化学物質過敏症などの原因になります。

気管支喘息

気管支喘息の原因は、ダニが原因であることが多く、アレルゲンがよくわからない場合、アルテルナリアという黒色真菌が原因となる場合がある。
湿気の多い浴室や台所、押入れなどに存在します。
ゼイゼイやヒューヒューという音が聞こえる喘鳴が特徴で、咳や息切れ、発作がひどいときには呼吸困難にいたります。

夏型過敏性肺炎

夏型過敏性肺炎(夏型肺炎)は夏場に多い病気で、ホコリにまぎれているトリコスポロンというカビによって起こります。
治ったと思っても翌年の夏にまた発症し、日当たりや風通しが悪い場所で発生するカビが原因です。
毎年夏の終わり頃に発熱や咳が起こる場合は夏型過敏性肺炎で、慢性化すると肺が萎縮し、呼吸困難や呼吸不全が起こります。

アレルギー性結膜炎

花粉や住まいの中にあるホコリなどのハウスダストが原因になって起こる目のアレルギー、カビの胞子も原因の一つです。
ホコリやカビなどのハウスダストは一年中家の中に存在するため、いつ発症してもおかしくなく、目やまぶたがかゆくなり白目の部分が充血して目やにが出るのが特徴です。

アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎の原因は、ススカビと呼ばれるアルテルナリアが関係していて、アルテルナリアの胞子が鼻の中に入って、鼻の粘膜にカビが付着することで過剰反応してアレルギー反応を起こします。くしゃみや鼻水、鼻づまりが主な症状です。

アレルギーの共通の原因

アトピー・アレルギー・喘息・シックハウス症候群、化学物質過敏症の原因には共通している点が多くあります。汚れた空気、カビ、ダニ、ハウスダスト、ホルムアルデヒド、有害化学物質の多い住まいです。

今、すぐにできる改善方法

朝の新鮮な空気を、カーテンを開けると共に家中の窓を開けて空気の入れ替えをする。人間は寝ている時に汗や疲れた氣や臭い、二酸化炭素を出し空気を汚します。さらに、床に物を置かない家の中の使わない物、有害化学物質を発生している物は捨て、いつも整理整頓、氣の流れを良くしてこまめに掃除をすることです。

汚れた空気、カビ、ダニ、ハウスダスト、有害化学物質をなくす家

高温多湿な日本だからこそ、「結露を抑える家」が必要です。

結露を抑え、カビ・ダニの発生を防ぐために

1. 断熱性を高め、家中の温度差を無くして結露を防ぐこと
2. 気密性を高め、家中の空気の流れを計画換気でコントロールする
3. ヴェイパードライブ(空気中の水分の動き)を止めない、蒸れない構造にする
4. 調湿機能の高い断熱材、構造材、素材、仕上げ材を使用する
5. 住まい方に注意、いつも整理整頓、こまめに掃除をする

ダニが日本の環境である高温多湿の中で増えやすいのは、カビをエサにして育つからです。
カビ対策として、除菌剤のようなものを散布すればいいのか……?
それは一時しのぎであり、根本の対策とは言えません。さらにいうと表面的なカビを消しても壁の中でできたカビについては対応できません。

本来のカビ対策は、家の湿度管理、結露対策を行い、カビが生えない家にすることです。
カビが生えない条件を具体的にいうと、夏でも冬でも相対湿度を60%以下にコントロールする家のことです。

そんなこと可能なの……?と思われる方もいるかと思いますが、高気密、高断熱の家であれば可能です。しかし高断熱、高気密の基準をギリギリクリアしてる家だと心もとないと考えます。

なぜなのか……?それは高断熱・高気密にするのは屋外と室内を区画するのに必要なので、そこの性能が低いとそのような環境が造り出せないからです。

断熱性能

家中の空気をきれいにするには断熱等性能等級6,7(HEAT20/G2、G3)以上の、どこでも快適に暮らせる遮熱性能、断熱性能と気密性能、計画換気が必要です。
断熱性能を高めることにより、冬はヒートショック、心筋梗塞などを抑制。夏は熱中症、脳梗塞などを抑制することが可能となります。暖かい住環境は、さまざまな健康改善が期待できるのです。
暖かい家(高断熱・高気密)に転居することで病気になる方が減少するという、研究報告があります。

※慶應義塾大学教授の伊香賀俊治氏の資料より

さらに結露を抑え、カビ・ダニの発生を改善してアトピー性皮膚炎、アレルギ疾患、喘息などの改善が見られます。これらは結露減少によるカビ・ダニ発生の抑制、換気での室内空気改善など、複合的な効果が考えられるとされています。

~高断熱について~

断熱性が低いと、壁や床、天井など屋外と屋内の壁の中で結露(壁内結露)します。結露ができたところで春先に気温が上がると、そこにカビが生えます。

とくに、窓の断熱は重要です。家の熱の58%は窓から逃げるからです。冬になると、窓ガラスに結露がビッシリとついているというお宅は多いはずです。窓で結露するということは、壁の中でも結露している可能性が大きく、これがカビ、ダニの原因になります。

そして窓からの熱の損失は夏場で約67%の熱が入ってきます。冬場は約35%熱が逃げていきます。家の熱損失として窓が一番大きくなるので窓の選択は重要になります。
よく使われているのは樹脂とアルミのペアガラスですが、これは勘違いされる方も多いようですが、半分樹脂、半分アルミではありません。アルミサッシの屋内側に樹脂を貼り付けている構造で、ほぼアルミサッシです。取付箇所がアルミで見えなくなりますが、ここで結露してる場合があります。
結露しないためには最低でも樹脂サッシのペアガラスの遮熱アルゴンガス入りが必要です。予算の許す方はトリプルサッシをお勧めします。

断熱材の種類

断熱材による違い、断熱材には、様々な種類、そして性能に違いがあります。
断熱材は素材によって分類することができます。

・無機繊維系のグラスウール・ロックウールなど。
・発砲プラスチック系の硬質ウレタンフォーム・フェノールフォームなど。
・有機繊維系の羊毛など
・木質繊維系のセルローズファイバーなど。

各系統の断熱材の特徴と性質を知り比較することが重要です。
断熱材の比較要素としては、断熱性・遮音性・吸音性・調湿機能・耐火性・防錆・防カビ性・防虫効果があげられます。
それぞれコストも違いますが、家の性能を高めるためには、なるべく各要素が優れた断熱材を使うことが望ましいです。
断熱材により施工方法は異なりますが、各断熱材の特徴と性質を活かした施工をするには、注意が必要です。誤った施工をすると壁体内結露やカビやダニを発生させることになります。
また、遮熱性能、断熱性能が低いと外側に接する屋根・壁・窓・床、内部は風呂・洗面・押入などで結露が起きます。

気密性能

なぜ気密化が必要か

気密化の大きな目的は、新鮮な空気を計画的に室内に取り入れるために必要です。夏の暑いとき、冬の寒いとき、窓を閉めていても新鮮で綺麗な空気を24時間、機械換気装置で計画的に室内に入れ、冷房、暖房の効率を下げずに換気するためにも気密化が必要になります。

それは、快適な室内、温湿度環境を実現します。
高気密化によって室内の上下・左右の温度差は少なくなり、暖房しているのに、足元がスースー寒いということも解消します。部屋間の温度差も少なく保つので、部屋を移動したときに感じる寒さも軽減できます。
温度差が少ないことはヒートショックなど、心臓に負担をかけることがなく、健康リスクから家族を守り、快適な居住環境を実現することができるのです。

気密性が高い家は計画的な換気が可能となります。
気密性が低い家は隙聞から空気が出入りするため、その換気量は季節の風の強さにより多すぎたり不足したり大きく変化してしまいます。
建物を気密化することは、結露を防ぐと共に換気を計画的に行い、必要換気量の確保、換気経路の明確化、夏の暖気の制御、冬の冷気の制御のコントロールを行うことです。気密性が高く計画通り換気されると、室内の空気は流れ、結露防止、カビの抑制にもつながるのです。

~高気密について~

気密性が高いとは、家全体に空いている隙間が小さいことです。
冬に暖房はつけているのに足元が寒いと感じたことはありませんか?これは、隙間を通して外の冷たい空気を室内に引き込んでいる証拠です。
隙間だらけの家では、隙間から湿気も入り放題となります。気密性を高めることにより、湿気が入るのを防ぐことができます。
気密性の指標であるC値(隙間相当面積)は1.0㎠/㎡以下が望ましいと考えています。C値といわれてもよくわからないかもしれませんが、1.0㎠/㎡だと100㎡(約30坪の家)だと、100㎠/㎡となり大体B4サイズの紙くらいの穴になります。

そして今は基準がなくなってしまいましたが、以前関東基準は5.0㎠/㎡でした。同じ100㎡(約30坪の家)だと500㎠/㎡となりA3サイズ4枚分の隙間があることになります。同じ高気密でもこれだけの差があります。
また気密性を測るのにどの時点で行うか……?で差が出ます。
施工中の状態ですと余分な穴がなく、高い性能が出ます。完成時点での測定が実際の数値であると思いますので、どの時点で測っているかを知らないと、単純な数字で比べると最終的に違ってしまうこともありますのでご注意ください。

気密性は、現場の職人が手作業で行っていきます。当然コツのようなものと経験で差が出てきます。

気密性が低い家はどうなるか

UA値やQ値がいくら高い高断熱住宅であっても関係なく、外気の影響を受けやすくなり、外の冷気や熱気が入りやすいので、断熱性能を発揮することができず断熱性能の効果が薄れ、冷暖房が効かなくなります。冷暖房効率の悪さは、エネルギー負担も大きくなるため、経済的にも負担が増します。
気密性能が低いと、外の熱気・冷気・湿気・PM2.5・花粉・排気ガス・騒音などの影響を受けやすく、計画換気のコントロールができません。

計画換気

なぜ、計画換気が必要…?

人間が生きていく上で最も重要なものは空気。生命は、この空気の中に含まれている酸素を吸入し、新陳代謝を促すことで保たれています。
換気の重要性は室内の空気環境を新鮮にして守ることです。

計画的な空気管理

計画的な換気を考えずに、ただ気密化を高めると不快な環境になります。
建物の気密化と計画的な換気は表裏一体のもので、両者を切り離して考えることはできません。

新鮮空気の供給と汚染空気の排出

人間の呼吸や、燃焼器具の使用などによって発生する二酸化炭素(CO2)、一酸化炭素(CO)など、有害な汚染ガスを排出し新鮮な空気を取り入れ衛生上、健康維持に必要な環境をつくります。

室内の空気の清浄化

室内では衣類、布団や絨毯からのほこり、その他のチリや、トイレ・ゴミ・人体・喫煙・調理などによる臭気が発生します。
このチリや臭気を室内から排出し、衛生的で快適な生活環境をつくります。

熱や水蒸気の排出

台所のレンジ・冷蔵庫や浴室などで発生した不要な水蒸気を屋外に排出。
冬期間、発生した水蒸気を適宜排出しなければ、室内空気中の水分はどんどん増えて結露の原因となります。換気によって、この水分の多い空気を排出し、水分の少ない外気を取り入れることにより除湿されます。

まとめ

調湿機能の低い断熱材は、
内部結露をひき起こし家を腐らせます。
正しく施工すれば、最強の断熱材「セルローズファイバー」は、断熱・遮音・吸音・調湿・耐火・防錆・防カビ・防虫に優れます。
調質機能の高い構造材、断熱材、仕上げ材、素材を使い、遮熱性・断熱性・気密性を高め、計画換気で室内の空気の流れをコントロールすることで結露を抑え、上質な空気環境を創ることができます。

断熱性能、気密性能、計画換気性能は、三位一体です。どれが欠けても快適な環境のいい家はできません。

私たちの住まいは第2の胎内環境、外気に接する床・壁・屋根は第3の皮膚。
家族の幸せと健康と円満を育み守る家は、仁・幸夢店のパッシブ高性能住宅です。

家で、アトピー・アレルギー・喘息・シックハウス症候群、化学物質過敏症がご心配な方。また、これから土地の購入、住宅、マンションの新築、リフォーム、リノベーションをご計画の方に、仁・幸夢店ではより詳しくお伝えするために対面、オンラインどちらでもご相談承ります。お気軽にお問い合わせください。

 

<筆者プロフィール>

仁・幸夢店株式会社代表取締役 長谷川仁龍

長谷川仁龍

住まいのトータルコンサルタント。
仁・幸夢店株式会社代表取締役、(社)国際風水科学協会副理事長、(社)日本建築医学協会副理事長、NPO法人日本自然素材研究開発協議会理事。
シンガポール国立大学 LKY公共政策大学院地政学プログラム修了。
松永修岳大阿闍梨のもと、様々な加行を経て、伝法灌頂を授かる。

東京都吉祥寺にて前の歌舞伎座を手掛けた棟梁に大工として師事。
神社・仏閣・お茶室・一般住宅・RC造・鉄骨造・防音工事など、幅広く教えを乞う。
23歳で仁・幸夢店を設立、建築業を開始。
33歳の時余命を宣告され、真の健康住宅の必要性を感じる。
高性能・風水科学、建築医学、最先端の知識を活用し、住む人々が財・体・心の健康を整え、豊かな人生が歩める住まい創りのプロデュースを行う。

【主な著書】

『しあわせを育む風水健康と幸運を呼ぶ家づくりの秘訣』
『しあわせになれる200年健康エコエネルギーの家』
『家族が幸せになれるほんとうにいい家』
『100年長持ちするレンガ積みの家の秘密』
(以上、エール出版社)