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高性能住宅とは? 見るべきポイントを千葉県木更津市の工務店が解説します。
#住宅性能

高性能住宅とは? 見るべきポイントを千葉県木更津市の工務店が解説します。

一口に住宅性能と言いますが、実は住まいの性能には様々なものがあることはご存じでしょうか?
「温熱性」「断熱性」「気密性」「換気性」「遮熱性」「耐震性」「耐久性」「省エネルギー性」「耐火性」「遮音性」「防犯性」などが挙げられます。

では、「高性能住宅」とは、どのような住宅のことを指すのでしょうか?

高性能住宅の効果が身に染みて理解できるのは、住みはじめてからです。
寒い冬の日に暖房を切ったまま長時間外出したのに、家に帰ってからも部屋が暖かく、断熱・気密性能の高さに驚いたということは、よくある話です。
家を建築(購入)してから高性能住宅を学んでも後の祭りです。
知識不足が快適な暮らしを阻まないように、確かな知識を身に付けていただけたらと思います。

そこで今回の記事では、高性能住宅の建築実績の豊富な、千葉県木更津市の工務店が、専門的な視点から高性能住宅についてくわしく解説していきます。

高性能住宅の特徴や見るべきポイントをご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。

高性能住宅とは

高性能住宅とは、住まいに必要とされる性能を高めることで、年間を通じて快適に過ごせ、災害に強く、長持ちする住宅を指します。
心地良い居住空間を作り出す際に必要となる住宅性能の「断熱性」「気密性」「換気性」災害に強い住宅性能の「耐震性」、長持ちする住宅性能「耐久性」について、それぞれくわしく見ていきましょう。

高性能住宅におけるポイント:断熱性

住宅における断熱性とは、夏の暑さや冬の寒さなど外気の影響を受けないように、室内の温度環境を断熱によって伝えにくくする性能のことです。
断熱性が低いと、窓や壁、天井、床を通して屋外から熱気や冷気が入り込んで室温の変化に影響します。そのため、室内の温度を一定に保つために余計な光熱費がかかってしまいます。
ですから、断熱とは、熱移動を極力おさえ減少させることです。
熱は温度の高い方から低い方へと移動します。
移動方法には、熱伝導(5%)、対流(20%)、放射(輻射、75%)の3つがあります。

熱移動の3原則

  • ・熱伝導は、熱が物質によって運ばれる現象のことを言います。
  • ・対流熱は、空気(液体)に乗って熱が移動することです。
  • ・熱放射は、熱が放射線(電磁波)によって運ばれる現象のことです。

高断熱性能は、この3つの熱をどこまで制御できるかが、カギとなります。

■断熱材

断熱材とは、熱を通しにくい材料のことです。
建築に使用される断熱材にはさまざまな種類があります。
無機繊維系では、ガラスを溶かして繊維状に加工したグラスウール、
木質繊維系では、新聞紙などの古紙を再利用したセルローズファイバーが代表的です。湿気が多いときは吸収、湿気が少ない時は放出する調湿作用に優れているのが特徴です。

発砲プラスチック系とは、さまざまな樹脂を空気よりも断熱性の高いガスで発泡させた断熱材です。気泡が小さくて数が多いほど、熱が伝わりにくくなります。
ボード状に加工された製品のほかに、施工現場で直接吹き付けて使用する現場発泡品があります。

数多くの種類がある断熱材ですが、それぞれで断熱性能や施工性、遮音性、吸音性、調湿機能、耐火性が異なります。
そして、断熱性能の指標となるのは、「熱伝導率」数値が低いほど熱を伝えにくいです。しかし、熱伝導率の大きい断熱材でも、断熱材を厚くすることで、断熱効果は高まります。
また、各断熱材の特徴と性質を活かした施工をしなくてはなりませんので注意が必要です。誤った施工をすると壁体内結露やカビやダニを発生させることになります。

■窓、ガラス

窓は、最も大きな熱の出入り口です。夏は71%もの熱が侵入し、冬は48%熱が流出します。サッシ、ガラスの性能の差で、快適さが違ってくるので、断熱対策としては大きなポイントになります。

高性能住宅の窓ガラス 室内から熱が逃げる割合

アルミなどの金属に比べて熱伝導率の低い樹脂サッシを使い、トリプルガラ
スで空気層を挟むことにより断熱効果はより高くなります。

■断熱性の指標

Q値 Q値とは、「外壁」・「窓」・「屋根(天井)」・「床」などの各部位から逃げる熱量(熱損失量)を床面積で割った値です。平成11年基準では、Q値が使われていたのですが、平成25年基準からUA値が使われるようになっています。
UA値の0.87は、だいだいQ値の2.7に相当します。

家全体から熱が逃げる割合を表す性能値(熱損失係数)で、この値が小さいほど断熱性が高くなります。
次世代省エネルギー基準(1999年)は、日本の地域を6つに分けて、Ⅰ地域(北海道)~Ⅵ地域(沖縄)とし、それぞれのエリアでQ値の目標値が定められています。先進国との比較ではまだまだ低い基準となってしまいます。
北海道レベルとなると断熱基準が高いと言えるでしょう。

【各国の省エネ基準】

【各国の省エネ基準】

UA値 現在の省エネ基準では、断熱性能はUA値で示されます。
UA値とは、「外壁」・「窓」・「屋根(天井)」・「床」などの各部位から逃げる熱量(熱損失量)を外皮面積(外壁・屋根(天井)・床の面積の合計)で割った値です。
単位は、W/㎡・K です。
UA値が小さいほど、熱を通しにくい家であることを意味し、「断熱性能」や「省エネ性能」が高いということになります。地域ごとにUA値の基準が定められています。

断熱等性能等級6、7(HEAT20地域区分のG2、G3)レベルが世界水準の断熱性能です。
なおUA値は、同じ断熱材・窓等の外皮性能であっても、平面プランや窓等の開口部比率等によって、一棟ごとに異なることも理解しておきましょう。
2022年は、住宅の品質確保の促進等に関する法律が一部改正され、2022年4月1日より「断熱等性能等級5」及び「一次エネルギー消費量等級6」が施工されました。等級5はZET基準にあたる断熱性能です。また、2022年10月1日から更なる上位等級として、断熱等性能等級6、7が新設されました。HEAT20/G2、G3基準にあたる断熱性能です。

ηAC値(イータ・エー・シー) 平均日射熱取得費(ηA値)とは、住宅にどのくらいの日射熱が入るかを表した数値です。数値が大きいほど日射熱が住宅に入ることを表します。
省エネルギー基準の外皮性能を表す指標の一つです。
季節によって日射の強さや太陽の高さが異なるため、冷房期(ηAC値)と暖房期(ηAH値)をそれぞれ計算します。
ηAC値は、単位日射強度当たりの日射により建物内部で取得する熱量を冷房期間で平均し、外皮面積の合計で除した値です。
値が小さいほど住宅内に入る日射による熱量が少なく、冷房効果が高くなります。

高性能住宅におけるポイント:気密性

住宅における気密とは、住宅のすき間をなくして室内と屋外の空気の出入りを少なくすることです。

■なぜ気密化が必要なのか

夏の暑いとき、冬の寒いとき、きれいな空気を24時間、機械換気装置で室内に入れ、冷暖房の効率を下げず、換気するために気密化が必要になります。
気密化の目的は、新鮮な空気を計画的に室内に取り入れるためです。
隙間が多い気密性の低い住宅は、エアコンなどの熱効率が悪くなります。
高断熱住宅で、いくらUA 値が高くても、隙間だらけでは意味がありません。外の冷気や熱気が入りやすいので、断熱性能を発揮することができず、冷暖房が効かなくってしまうのです。
気密性が低い住宅では、夏の除湿、冬の加湿の効率は落ち、湿度を快適に保つことも難しいでしょう。また、音を通しやすく遮音性が劣るため、音の漏れや家の外の音が大きく聞こえるなどの問題も生じます。

■高気密化のポイント・室内の上下温度差が小さくなる

高気密化によって室内の上下温度差は少なくなり、暖房しているのに、足元がスースー寒いということも解消します。また、部屋間の温度差も少なく保つので、部屋を移動したときに感じる寒さも軽減できます。

■高気密化のポイント・計画的な換気を可能にする

気密性が低い家では、知らないうちに隙間から空気が出入りし、その換気量は季節の風の強さによって大きく変化するので、多すぎたり不足したりします。風が強い日や、室内外に圧力差があるときは、隙間から空気の出入りが多くなるので、PM2.5や花粉、砂ぼこりなど外気の汚れが侵入してしまいます。
気密性の高い家は、換気を計画的に行うことができます。
必要換気量の確保、換気経路の明確化、夏の暖気の制御、冬の冷気の制御などをコントロールします。気密性が高く計画通り換気されると、室内の空気は流れ、結露防止にもつながるのです。

■高気密化のポイント・壁内結露防止

建物に隙間があると、冬、室内の空気中の湿気が、外気に冷やされた外壁内、床下、小屋裏などで結露を生じ、断熱材や木材を濡らして腐食させることになります。これを防ぐためにロックウールやグラスウールなどの繊維系断熱材の場合は、断熱層の室内側にポリエチレンフィルムなどで防湿層を施工することが非常に大切です。これが内部結露を防ぎ、木造建物の耐久性能に重要な役割を果たしているのです。ウレタンやポリスチレンなど、板状のプラスチック系断熱材の場合も隙間を防ぐためにテープやウレタン等の発泡剤の綿密な施工が重要です。

■高気密化のポイント・熱損失を少なくする

建物の気密性が低いと、隙聞からの換気量と逃げる熱が多くなってしまいます。住宅の隙間を少なくすることで、冷暖房の熱損失を大幅に減らし、エネルギー消費は効率的になります。

■気密性の指標・C値

C値(相当隙間面積)とは、住宅に空いた隙間がどれくらいあるかを表した値のことをいいます。延床面積に対する隙間面積の割合を示し、例えば延床面積 100 ㎡ の家で、 C 値が 1.0 c㎡/㎡ の場合、家のすき間の合計は 100 c㎡になるということです。
※C値は完成後に測定します。
C 値(単位:c㎡/㎡)= 家全体の隙間の合計 ÷ 家全体の延床面積
室内の空気がどれくらい漏れるか、また外部からどれくらい侵入するかを表し、この値が小さければ小さいほど隙間が少なく、高気密であるといえます。

C値はどのくらい必要なのか

それでは快適な暮らしを送るためには、どの程度の気密性が必要なのでしょうか。C値がどの程度必要なのか、第3種換気の気密性能と隙間からの給気量の関係の表で見てみましょう。
※図1(気密性能と給気量)

気密性を高めて、C 値 1.0 c㎡/㎡ にしたとしても、給気口から入る空気の割合は 50% に過ぎません。半分は「すき間」から入る空気ということになります。
換気扇から離れた部屋の換気が適切に行われることは期待できません。
C 値が 2.0c㎡/㎡を切らない場合、換気設備の意味すらないといえるでしょう。

▶ C 値5.0 c㎡/㎡未満 日本の寒冷地(北海道・東北の一部)を除いた地域の省エネ基準とされてきた数値。このC値では計画的な換気は到底できないでしょう。

▶ C 値 2.0 c㎡/㎡未満 日本の寒冷地(北海道・東北の一部)の省エネ基準値であり、高気密住宅というとこのレベルを指すことが多い。換気システムを機能させるために最低限必要とされる気密性能です。

▶ C 値 1.5 c㎡/㎡未満 排気にのみダクトを使用する第三種換気システムで要求されるレベルです。

▶ C 値 1.0 c㎡/㎡未満 一般的な第三種換気システムで必要なレベル。断熱性能を生かすためには、どの換気方式でもこの程度の気密性能が望ましいといわれています。
千葉工大の小峰教授の論文によりますと、C 値 0.7 c㎡/㎡ 以下であれば、強風が吹く地域でも隙間風による熱損失の影響がないという報告があります。

▶ C 値 0.5 c㎡/㎡未満 夏に除湿、冬に加湿することができ、調湿が整い、とても快適な空間になります。ちなみに、ドイツの省エネルギー住宅であるパッシブハウスでは、C値の基準が、さらに厳しい 0.2 c㎡/㎡となってるようです。

理想のC値は、0.5㎠/㎡以下が望ましい

※図2(各国の隙間相当面積基準の比較)

各国の隙間相当面積基準の比較

日本の一般的な住宅の気密性能は、先進国のなかでも低い水準となっています。気密性能、断熱性能、計画換気は、三位一体です。どれが欠けても快適な環境の高性能住宅はできません。

高性能住宅におけるポイント:換気性

住宅における換気性とは、24時間換気システムにより計画換気を行い、室内の空気の質をよくすること。
換気の重要性は人が生活する住宅、オフィス、店舗などの室内の汚れた空気を川の流れのように屋外へ排出して新鮮な空気を取り入れ、空気環境を守りきれいにする役割があります。
気密性能の高い事が重要となりますが、計画的な換気を考えずに、ただ気密化を高めると、不快な環境になります。
建物の気密化と計画的な換気は表裏一体のもので両者を切り離して考えることはできません。

■計画的な換気ポイント・新鮮空気の供給と汚染空気の排出

人間が生活する中で二酸化炭素、一酸化炭素、臭い、水蒸気、有害化学物質、
ホルムアルデヒド、VOC、カビ、ダニ、埃など、外部から侵入する排気ガス、花粉、PM2.5などがあります。
これらの排出も計画換気で行います。

■計画的な換気ポイント・室内の空気の清浄化

室内では衣類、布団や絨毯からのほこり、その他のチリや、トイレ・ゴミ・人体・喫煙・調理などによる臭気が発生します。
このチリや臭気を室内から排出し、衛生的で快適な生活環境をつくり出します。

■計画的な換気ポイント・熱や水蒸気の排出

台所のレンジ・冷蔵庫や浴室などで発生した不要な水蒸気を屋外に排出します。冬期間、発生した水蒸気を適宜排出しなければ、室内空気中の水分はどんどん増えて結露の原因となります。
換気によって、この水分の多い空気を排出し、水分の少ない外気を取り入れることにより除湿されます。

■計画的な換気ポイント・従来の換気扇では断熱性能、気密性能の低下

従来の換気扇は、住宅の壁に大きな穴をあけて換気する方式ですから気密性が悪く、省エネルギーという概念からはほど遠いものです。
また換気効率も気密性能が悪いためにあまり高いとはいえません。
高断熱・高気密住宅で従来のような換気扇を使用すると、結露など重大な住宅欠陥の原因になります。

■計画換気の種類と方法

①第一種換気法
送風機と排風機を併用する方法で、給気量と排気量の調整により室内の気圧を外気圧に対して正圧(プラス圧)に、あるいは負圧(マイナス圧)に保つことが出来ます。これを同時給排型換気といいます。
新鮮空気の供給も汚れた空気の排出もそれぞれのダクト配管を通して行う。
これは臭いや湿気までは、交換することは難しい。それにより、給気管内部を汚染させてしまう危険があります。

②第二種換気法
送風機で室内に外気を供給し、排気は排気口から押し出す自然排気。
この方法では室内がプラス圧となり、出入口のドアを開けても他の部屋から
汚染した空気が入ってこない。
無菌室や手術室など、クリーンルームに採用される特殊な方法です

③第三種換気法 北欧やスウェーデンで最もポピュラーに使用されている安全な換気方法です。
排風機によって強制排気、給気は計画的な位置に設けた給気口から自然給気。
室内空気はマイナス圧になり、出入り口のドアを開けた時も室内空気が流出しない特長があります。
トイレや厨房等、臭いが外に流れないようにする換気装置として使用されてきました。
現在では、計量換気装置として排出量が計算しやすいのと、メンテナンスが容易でトラブルが少ないことから、住宅の換気装置として最も一般的に使用されるようになっています。

ウイルス対策には、各部屋で給気をして排気もする一方通行型の第三種換気が良いでしょう。
計画換気、気密性能、断熱性能は、三位気密一体です。どれが欠けても快適な環境の高性能住宅はできません。

高性能住宅におけるポイント:耐震性

性能住宅における耐震性

住宅における耐震性とは、大きな地震の力に耐えられる性能です。
地震に対する建物の強度を示す指標のひとつが「耐震等級」という基準です。
住宅の性能表示制度を定める「品確法」に沿って制定されたものです。
建物の耐震性能によってランクが3段階に分かれています。
地震で建物が崩壊しないよう、地震に対する構造躯体の倒壊、崩壊等のしにくさを表す基準となります。

「免振」や「制振」という言葉もありますが、これらは、耐震とは違う方向から建物を守ろうとするものです。免振につては、地震によって建物が揺れてしまう際、その揺れ幅を軽減し、建物や家の中の人を守ろうというものです。
制振については、ダンパーなどの「制振部材」を組み込んで地震の揺れを吸収し建物を守るというもので、これらは地震の揺れを伝わりにくくする構造を目指すものとなります。

■建物の耐震性に影響する主な要素

建物の耐震性を計算するうえで重要となるものは、次の4つの要素です。

1.建物の重さ 建物そのものや屋根が軽ければ軽いほど、建物が地震の揺れに対しての振れ幅が小さくなります。

2.耐力壁 耐力壁は、地震や風など、横から加わる力に抵抗できる壁のことです。
耐力壁が多ければ多いほど耐震性が優れています。

3.耐力壁や耐震金物の配置場所 建物には耐力壁以外にも筋交などの耐震金物を設置することで水平方向への耐力を得ます。しかし、いくら耐力壁や耐震金物を使っていたとしても、その効力を十分に発揮できるようにバランスよく配置しなければ意味がないのです。

4.床の耐震性能 床の耐震性能を高めることで、建物全体の耐震性能が高くなります。

■耐震等級の区分

●耐震等級 1 
「耐震等級1」は、建築基準法で定められた、建物に備わっているべき最低限の耐震性能をみたしていることを示すものです。震度6強~7に相当する大地震に耐えうる強度を持つ構造計算をされています。震度5程度の地震に関しては、建物の損傷防止に効果があるとされています。
ただし、震度という値は地震の被害状況から定められるものですので、ここで定めている「震度」には幅が存在します。

●耐震等級 2
「耐震等級2」は、上で示した耐震等級1の1.25倍の耐震強度があることを示しています。
長期優良住宅として認定されるには、耐震等級2以上の強度が必要になります。

●耐震等級 3
「耐震等級3」は、耐震等級1の1.5倍の耐震強度があることを示しています。
住宅性能表示制度で定められている耐震性の中では最も高いレベルです。

高性能住宅におけるポイント:耐久性

高性能住宅における耐久性

住宅における耐久性とは、建物の建材や設備の劣化に対する抵抗力を指します。雨漏りや結露、シロアリ被害などは、家の劣化のスピードを早めます。 耐久性の高い部材を使い、壁内結露対策やシロアリ被害軽減の対策等が適切にとられた家は、住まいの寿命が延び、長く安心して住むことができます。

■高耐久性のポイント・地盤・基礎の施工

頑丈な地盤の上に基礎を築かなければ、長い年月、大切な家を支え続けることが難しくなります。建物全ての重量を支え、大地震や巨大台風から家を守り、地面からの湿気や害虫予防の役割も果たしています。

地盤 地盤調査には、「地質調査」と「地耐力試験」という2つの調査があります。
測定結果により地盤改良を施すことになります。
改良方法としては、表層改良工法、柱状改良工法、ハイスピード工法などがあり、軟弱地盤の深度によって、それぞれの工法で補強します。

基礎 基礎工事とは、家を立ち上げる前にコンクリートで土台を固める工事です。
コンクリートは、固まると石のように堅くなり、ともすれば半永久的な素材にも思われますが以外と寿命は短いのです。
コンクリートは、セメント・砂利・砂・水で構成されています。
強度を判定する為に、1㎥の中にどれだけのセメントが入れられているかを表わす単位としてKN(キロニュートン)が使われています。また、水の量を判定する為に流動性を調べるスランプ検査があります。
この2つの物指しで強度が測定され、配合割合が建築基準法(コンクリート強度18KN・スランプ21㎝)で定められています。ですがこの基準はあくまで最低ラインと考えた方がいいでしょう。コンクリート強度を30KN以上、スランプ15㎝以下にし、高い技術で施工することで耐久性能を上げることができます。

■高耐久性のポイント・構造躯体

台風などによって発生するきわめて強い風に、住宅の構造躯体が倒壊及び損傷しないで耐えるには、構造躯体である柱、梁、土台、壁の強さによることが重要です。構造の強度を考えた場合、乾燥材の使用は絶対条件になります。
 昔から木材は、「1に乾燥、2に乾燥、3.4に乾燥、5に大工の腕」と謳われるほど、木材の乾燥は重要視されています。一般的には、含水率25%以上(SD25)の木材が多く、構造材としての強度・耐久性が十分に活かされていません。乾燥が不十分だと、木材の反りや曲がりの発生など収縮が大きく、狂いが現れます。含水率15%以下(SD15)にまで乾燥させた柱は、縮みやねじれの問題をクリアし、構造材としての強度を保ちます。

■高耐久性のポイント・外壁・屋根材

外壁は、家の外観を造る重要な部分です。地震・台風・近隣火災から家族を守り、断熱性・遮音性にも関連し、静かで快適な室内環境をつくる役割も果たします。
外壁を大きく分類すると、サイディング、塗り壁、タイル・レンガ貼り、レンガ積みなどの種類があります。それぞれに特徴があり、施工コストやメンテナンス費用が大きく違ってきます。耐久性やメンテナンスの方法、コストなども総合的に考慮する事が外壁選びのポイントです。

外壁・サイディング ボード上の外壁材で、窒素系、金属系、木質系があります。
工場生産のため比較的低価格ですが、耐用年数が約20年~30年、5年に一度のメンテナンスをおすすめします。(耐用年数は材質・環境により異なります。)
また、横張りは、つなぎ目のコーキングが切れやすく、劣化しやすいため、雨が入りやすくなってしまいます。「縦張り」をおすすめします。

外壁・塗り壁 モルタルを下地に、樹脂系の素材や漆喰・珪藻土などの自然素材を塗る方法。ひび割れを防ぐため、設計や施工方法と技術が必要となります。

外壁・レンガ積み 1140℃で焼き上げられた高硬度高耐久の「テラコッタレンガ」。
縦横に鉄筋を通して、構造体にビスで固定しながら積上げるので、地震・台風・近隣火災でも安心です。しかも、断熱性、遮音性にも優れ、静かで快適な室内環境を実現できます。

屋根材 屋根は、厳しい気象や直射日光に耐えなければなりません。
しかも、建物の構造に負担がかからない重量も大切なポイントです。
外壁と同じように、常に外気と接する屋根も、経済的なメンテナンスを考慮しておくことが重要になります。
 屋根材は種類が豊富にあり、コスト的にも大きな幅があります。
たとえば、チタン合金の屋根材は軽量で約200年の耐久年数があり理想的な屋根材です。しかし、かなり高価でとても手が出ません。長くもつ素材の方が当然コストも高くなります。耐久年数とコストを考慮してランク順にすると、 チタン合金→ステンレス→自然石粒化粧鋼板→フッ素鋼板→陶器瓦→セメント瓦→石綿スレート板となります。ステンレス、自然石粒化粧鋼板の耐久年数が大体50~60年ですので、多少コストがかかりますが、このクラスの素材が使えればいいのではないかと思います。
ちなみに、チタン合金~フッ素鋼板の重さは約20kg/坪ですが、陶器瓦は約150kg/坪です。陶器瓦はやや重量があり、構造体に負荷がかかる恐れがあります。
屋根・外壁は、外部に面している部分ですので、特にメンテナンスが必要な部分になります。周期や方法にもよりますが、決して安くはないコストがかかります。長期的に考えた場合、メンテナンス周期の長い素材を使う事で経済的で家計にやさしくなります。

■高耐久性のポイント・壁内結露を防ぐ

壁内結露とは壁内で発生する結露のことです。
壁の中なので室内の結露に比べて分かりづらく放置されやすいです。
壁内結露は発見されにくいことから、気が付いたときにはダメージが広範囲かつ深刻になっていることがよく見られます。
壁内結露は壁材を腐らせたり、断熱材を劣化させたり、長時間結露したままになると、柱や梁も腐ってしまうことがあります。そして、カビや害虫が繁殖しやすくなります。
壁内結露は、建物の強度が落ち、耐震性能が発揮できず、建物の寿命を縮めてしまいます。そして、カビによる健康被害がおきます。
壁内結露対策をした施工が必要です。

まとめ

気密性・断熱性・換気性・耐震性・耐久性に優れた高性能住宅は、健康に優しく安全性も高く、長い間安心して暮らせる住宅です。
夏は涼しく冬は暖かい。省エネルギーで快適な暮らしを実現できます。
新築だけでなくリフォーム、リノベーションでも各性能を高めることはできるので、ぜひ高性能住宅をご検討ください。

仁・幸夢店は、創業以来、半世紀にわたり「高性能」で「長寿命」の住宅を追求してきました。
施工エリアは、木更津だけでなく千葉県全域、東京、東京近郊神奈川、埼玉、茨城のお客様で累計1700棟以上施工させていただいております。今では、お孫様の新居を建築することも増え3代続いてのお付き合いをさせていただいております。

これから土地の購入、住宅、マンションの新築、リフォーム、リノベーションをご計画の方に、仁・幸夢店ではより詳しくお伝えするために対面、オンラインどちらでもご相談承ります。お気軽にお問い合わせください。