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“いい家”“理想の家”創りは、業者と二人三脚
#注文住宅 #健康住宅

“いい家”“理想の家”創りは、業者と二人三脚

家と健康、家族円満、しあわせな家創りを考え、建築に53年携わってきた私自身の経験、考え方から、失敗しない、成功する家づくりについて、千葉県木更津市の工務店がくわしく解説いたします。

「あそこに頼んで失敗した」「こんなことなら他の業者に頼むのだった…」「家など建てなければ良かった」。
家づくりに失敗したという多くの方の声を耳にします。そう言う方たちのネガティブな声が広まるにつれ、住宅業界全体が疑いの目で見られるようになり、住宅離れが起きているのも現実です。

消費者の本音は、「騙されたくない」「失敗したくない」という思いが渦巻いていると同時に、心から“いい家”が欲しいと望んでいることと思います。反面、自分にとって“いい家”は、どういったものかをつかめずに、ただ住宅展示場をさまよい歩き、ネットを検索している方の多いことか。
結果、ひたすら攻勢をかけてくる営業マン、住宅業界への猜疑心ばかりが増幅され、“いい家”の影すら見えぬまま悩み、疲れ果て、もうこの業者でいいかと決めてしまうのが悲劇的な現実です。

私の願いは、そんな現実の打破にあると同時に、一人でも多くの方が“いい家”“理想の家”を手に入れてくれることです。
それには、その地域の気候風土に根差した“いい家”“理想の家”を追求し続け、オープンにしてより多くの方たちに、いい家づくりの“物差し”や“参考書”になればと考えたのです。

家に求められる価値観は、十人十色。千人いれば、千通りの価値観があります。 工務店・ハウスメーカーなどの建築業者も、百社百通り、一万社一万通りの価値観とこだわりを持ち、その信念に基づいた家づくりをしています。
それほど幾通りもの住宅に対する価値観があり、家づくりがあります。

家は、家族が円満で幸せに住むためのもの、健康で心配事がなく快適が第一です。
そこを満たした上で、デザイン性や利便性などを整えれば、限りなく理想に近づけることが可能です。
私の仕事はしあわせになる家を建てたい方にご提案すると同時に、一人でも多くの方を家づくりで失敗しないように導くことです。

家に求められる価値観は、千差万別十人十色。また、工務店や住宅メーカーもポリシーや哲学、価値観があり、お客様のニーズと一致しない限り価値ある家、しあわせになれる家を実現するのは難しくなります。
なぜなら家づくりは、お客さまと業者と二人三脚で進めるものだからです。
もちろん、はじめから一から十までそれが合致することはありえません。
“いい家”“理想の家”は、互いの信用を築き、考え方をすり合わせ、理解し合い二人三脚で息を合わせていくことです。

将来を見渡す視野

『一度しかない人生、やり直しのできない人生、片道切符の人生』。
私の人生観の一つ、精いっぱい、今を生きようとの思いにつながります。
長いこと住宅建築に関わっていると、やり直しのできない人生同様、家づくりもやり直しは効きません。
家にとって大切なものが、空気(環境)であり、それを守るために高性能が必要になります。人生も本当に大切なものは、信頼や愛といった目に見えないものです。人生の目的が自己や家族の円満、健康、しあわせを守ることなら、家の本質的な目的も住む方の円満、健康、しあわせを守り実現することです。

人生と家づくりは、これだけ置き換えて例えることができ、人生設計と家の設計もまた似ています。長い視点を持って、目的、目標を立て、自己を実現するために生きていく。前向きな考え方、教えや哲学に導かれ、どのように自分が行きたいのか(生きるのか)を設定するのが人生設計でしょう。

家の設計もまた長期の視点を持って、どのような目的を持って生活をしたいのか(するのか)を、一つの形にする必要があります。
家族が生きていくために必要な器、しあわせになるためのベース(基盤)、物理的には家族を雨風や寒暖から守り、精神的には家族の成長を促し、時には社会的害悪からも遮断する。それが家であり、その家をどのような形にし、どのような機能を持たせるかを決めるのが家の設計です。
どちらにとっても、大切な決め手は長期のスパンに立つこと。いかに長期にまで視点を見据えるかです。

短絡的に、目先のことに終始してしまえば、必ず後悔が付いて回ります。
享楽的な生き方、今が良ければそれがすべて、後のことは歳をとってから考えればよい…。それではあまりに危う過ぎて、とても人生設計とは言えません。
一人で生きるなら、責任さえ取れば、それも良いかもしれません。しかし、家族として考えた時、果たしてそんな危うい船に大切な家族を載せて良いものでしょうか?
「何事も地道に、堅実に…」などとは言いませんが、少なくとも将来を見据える視点だけは持っていないと、家族みんなを危うくするだけです。
目先の要望、自分たちの希望ばかりを優先したあげく、予算的制約に縛られ、長期的視野なしに建築を進めると、必ず後悔することになります。

例えば、若いうちは自分たちが年齢を重ねた姿など、なかなか想像がつきません。頭では分かっていても、どこまで想像力をたくましくして真剣に考えられるでしょうか。歳を取ってつらいのは、階段の上り下りや段差、そして暑さ寒さです。特に、暑さ寒さは、酷く身に沁みる問題です。

私自身、若い頃からバスケットボールを中心に、厳しく体を鍛えてきただけに、いささか体力には自信がありました。
ところが、50歳を境に、急に寒さが身に沁みるようになったのです。
私の地元、千葉県鴨川市は、比較的温暖な場所として知られているにも関わらず、どうにも寒さを我慢しきれずに、あわてて自宅をリフォームしたほどでした。
私は、工務店の社長でしたから、急なリフォームもそれほど苦にはなりませんでしたが、なかなか一般の方はそうはいかないはずです。

また、そういった身に沁みるようなことがあると、例え建物の躯体そのものがしっかりしていても、住む方の建て替えを決心させ、建物の寿命そのものを短くもすることを実感しました。
長期の視点を持つとは、そういうことで、30代で家を建てるにしても、20年もしないうちに必ず50代になるのです。
その時に、家を建て替えたり、リフォームするよりも、新築時に高気密・高断熱化、断熱等性能等級6、7(HEAT20/G2、G3)基準以上を造るほうが、コストは、はるかに安価で済みます。

これからの家創りは、省エネルギーや地球環境のことも考え合わせると、長期の寿命を有した建物である必要があります。
長期的視野に立った場合、百年、二百年もの寿命を持つ住宅が、子供や孫のためになることは言うまでもないでしょう。
必ず、あなたも年を取るという現実を忘れないこと。
想像力をたくましくして、将来に備えることが、結局は安上がりとなります。

しあわせになれる家を追い求めて

あなたはどういう家を理想とするでしょう。また、どういう家に住みたいと思うでしょうか。百人に聞けば、百通りの答えが返ってくるはずです。
家は、こだわりや価値観、果ては哲学といったものまでが複雑にブレンドされた「究極の実用品」だからです。
建築は、何万という部材から一つひとつ吟味していく作業の上に成り立っています。

注文住宅の場合、間取りやデザインに関しても、一から設計するから、百種百通りどころか無限に近い部材の組み合わせやプランが可能です。
その組み合わせの中から自分たちの予算、こだわりや価値観に照らし合わせ、どれだけマッチしているかで理想の家が実現できるか決まります。
理想の家とは、住む方がしあわせに暮らせる、その家に住むことでしあわせになり、家族が日々平穏に過ごすことができる家です。

その家に住む方が、無用な(物理的)ストレスや体への負担をかけなく、地震や台風などの災害に怯えることもない家。
省エネでお財布にも優しく、長期にわたって建て替えはもちろんメンテナンスの心配もなく、家族みんなが健やかに穏やかに暮らすことができる。そんな家こそが、しあわせになれる家であり、理想の家だと考えます。

「ああ、落ち着くなあ」「暖かいなあ」「心地よいなあ」―日々の暮らしの中で、感じるしあわせ。ただ暮らすだけで、いくつものしあわせを身近に感じる、そんな住環境、空間づくりが、目指す理想の家づくりです。

業者選びで失敗しないために 〜キーワードはコミュニケーション〜

例えば、この文章を読むあなたが、“いい家”“理想の家”を建てたとします。それでしあわせになれる家を手に入れることはできるでしょうか?
家づくりへの考え方や“いい家”“理想の家”に共感頂いた上であれば、しあわせになれる家となる可能性は極めて高いでしょう。そうなるように私たちもプロとしての努力を惜しみません。
しかし、“完璧に”“すべての方に”と、言ってしまうと、残念ながら難しいと言わざるを得ません。

それは、「世の中に完璧などあり得ないから」の理由ばかりではなく、もっと人と人との関わりに基づいた理由からです。
建主が人であるなら、業者も人の集まりです。人同士である以上、信頼やコミュニケーションが必要なのは当然です。
そこには相性の良し悪しもあります。人と人との関係ほど一筋縄ではいかないことを、あなたもよくお分かりのことでしょう。

互いに信頼し合うつもりでも、なぜかコミュニケーションがうまくいかず、信頼そのものが壊れてしまうケースもあります。それこそが相性というもので、理屈で説明がつくものではありません。実は、注文住宅づくりには、もう一つやっかいな不確定要素が潜んでいます。いわゆるオーダーメイドという“あいまいさ”です。

建売住宅の場合は、できあがっている物件を購入するため、価格は別にしてもデパートやスーパーで物を買うのとそれほど変わりありません。
しかし、注文住宅(オーダーメイド)の場合、そうはいきません。目の前に商品のない状態で、品定めをしなくてはならないのです。
オーダーメイドは、注文を受けてから作るわけですから、形のないものにお金を出すことになります。

提示されるのは設計図面のみ。しかも、この設計図面がくせ者で、ほとんどの方が、そこから具体的イメージを組み立てるのは難しいはずです。
業者側もなんとかイメージしてもらおうと、パースや模型などを駆使してプレゼンするのですが、そこはやはり模型でしかなく、現実に建物が出来上がってくると、「イメージと違った…」といった問題が起きてきます。

一番似たような現象は、レストランに置いてあるサンプルやメニューの写真です。あれを見て注文しているにもかかわらず、出てきた料理がまったくの別物だった経験は、誰しもあるはずです。
料理ならば、そのまま黙って食べるでしょうが、住宅の場合はそうはいきません。大金を掛けているのですから、やり直しや手直しを求めるはずです。
しかし、手直しとなるほとんどのケースは、棚の位置や窓の高さなど、全て平面図に記載されていて、きちんと図面を読み取れないから行き違いが起きています。

また、壁紙や外壁、床材などは断片的なサンプルから選ばなくてはなりませんが、いざ広い部分に張ってみると印象が違うこともよくある話です。
素人であるお客様に、図面を読み取れるようにとか、サンプルから完璧にイメージしろと求める方が酷と言うもの。こういったイメージのギャップは、必ず現場で埋めていかなければなりません。そこで問題となるのも、やはり業者とのコミュニケーションです。

どれだけ自分たちの話を聞いてくれて、具体化してくれるか、またどれだけ上手に説明してくれるか、イメージさせてくれるか。ここで相性の悪さが露呈してしまうと、ボタンの掛け違いが生じ、最後の最後までかみ合わないことがあります。
聞き上手であり話し上手な相手を見つけることが、しあわせになれる家を手に入れる近道です。それも、家は営業マンが造るわけではありませんので、組織全体との相性を見極めるのがポイントです。

コミュニケーションを図るには、共通の言語が必要

業者と円滑なコミュニケーションをとるために、必要となるものは“知識”です。 
例えば、大人と子供の会話では、子供が一方的に話しているような時であっても、実は常に主導権は大人にあります。大人が子供の相手をしてあげているのであって、対等ではありません。「子供目線に立って」との表現も、それは大人が一段高いところにいることを暗示しています。
「大人と対等の扱いをしている」とおっしゃる方もいるかもしれませんが、それさえも実は大人の鷹揚さを示しているだけで、やはり一段高い目線にあることは拭えません。
大人と子供には、保護者としての立場や知識、人生経験の差が歴然としてあるのですからそれも当然です。

プロと素人との関係も、この大人と子供の関係に似ています。
他の業種にどこまで当てはまるかは別にしても、こと建築業者とお客様の関係には強くそれを感じます。それはプロとして、技術者・職人としてのプライドに根差すことだからです。特に、昔堅気の職人さんなどは、「シロウトが口出しするんじゃねえ!」と、相手が誰であろうと聞く耳を持とうとしません。
同時に、プロとしての提案やアドバイスをするため、お客様の先生的な立場に立つことも、上から目線になりがちとなる理由でしょう。
プロの住宅屋は、建築の知識をマスターした大学教授(もしくはそう勘違いしている)であり、どこまでいってもお客様はシロウトです。
特に、事前に勉強も何もしていないお客様は、小学生の子供にも等しい相手と言わざるを得ません。

大人と子供の関係では、対等なコミュニケーションをとることは難しいといえます。いくらでも、その場逃れのごまかしも可能となります。
もし相手が悪徳業者であれば、ほとんど知識がないお客様は、それこそ赤子の手をひねるも等しく、カモがネギをしょって現れたような状況です。

例えば、車を買うのに、知識や情報を持たずにショールームへ行く方は少ないはずです。食品にしても、洋服にしてもなんらかの知識なり、情報なりを持っているから買い物ができるのです。何も知識を持たない方は、たくさんの商品から良いものを選ぶ手立てがありません。
同じような商品が並んでいても、ただ価格だけが選択の判断材料となってしまいます。

住宅も同じです。事前の情報や知識なしでは、自分たちにとって最良の選択をできません。幸せになれる家を現実化することなど、到底おぼつかないでしょう。
子供の説明をきちんと理解することは、とても根気のいる骨の折れる作業です。時にはちんぷんかんぷんのあまり分かったふりをしてしまうこともあるはずです。
もちろん、お客様を相手に、むげに扱うような業者は論外です。
しかし、言葉足らずの要望を出されても、どこまで期待に添えるかは、担当者の力量(相手の要望をくみ取る力)によって差が出てしまいます。

コミュニケーションがうまくいかないために誤解が生じ、それを最後まで引きずって「想像と違った」と完成時にクレームとなることも少なくない現実です。
確かに、業者はその道のプロですから、お客様の気持ち(要望)をうまく汲めずにいるのを言い訳してもはじまりません。

しかし、プロといえども神様ではありません。
担当する社員には、ベテランもいれば、経験不足の若手もいます。
プロ野球の選手でも、三割五分も打てば超一流で、十割打者など存在しません。完璧なプロなど、どの世界にも存在しないのです。
マイホームの夢を理想に近い形で完結させるには、事前に勉強をして相手にうまく伝えるための言語を身につける必要があります。

例えば、「屋根の上に明かりとりが欲しい!」と注文されて、鳩小屋(ドーマ)を想像する方もいれば天窓を思い浮かべる方もいます。
担当者から「ドーマですね」と確認されても、ドーマを知らぬままに天窓のことだと思いこみ「はい」と返事をしてしまえば、天窓ではなくドーマがついてしまいます。専門用語を一から十まで知る必要はありませんが、事前に勉強をすることで、ある程度の言葉も身につくものです。

誤解をしないでいただきたいのは、実際にお客様を子供のように考えているわけではありません。あくまでも、成功するための最善の手段を述べる比喩ですので、ご了解ください。

知識を身につける必要性

家を建てようと思い立ち、実際に行動を起こすとき、まず手始めにとる行動の多くは、「とりあえず住宅展示場やモデルハウスを見学に行く」はずです。
この第一歩が大きな間違いであるため、失敗への道に迷い込むのです。
事前の知識も持たずに、住宅展示場でいったい何を見るというのでしょう。
比較しようにも、そのモノサシすら持ち合せていないため、結果「この建物は坪いくらですか?」と一番あてにならない判断材料を持ちださざるを得なくなります。

例えば、提示された坪単価には、照明や外部給排水、カーテンなど、すぐ住める状態までのものが含まれているのか。
どこまでが標準仕様でどこからがオプションなのかが曖昧である上、時には面積の積算方法も業者によりまちまちだったりします。
「延べ床面積」と「施工面積」の違いを、あなたはご存知でしょうか。
「延べ床面積」は、外壁または柱の中心線で囲まれた各階の床面積の合計です。
単純に言えば「家の中」の面積。一般的には、住宅の広さはこの延べ床面積で表示され、登記などでも延べ床面積を基準とします。

これに対し「施工面積」は、ベランダや玄関ポーチ、デッキなど、屋根があっても壁がない部分の面積まで含んだ工事面積のことを指します。
「延べ床面積」では含まれない吹抜けやバルコニーも「施工面積」には含まれるため、同じ建物であっても施工面積のほうが大きくなります。
つまり施工面積で割り算した坪単価は、当然安くなるということです。

その他にも、たかが設備一つで坪単価は変化することも問題です。
例えば、仮に40坪の住宅のケースで、標準仕様20万円ほどのキッチンを100万円のシステムに変更したとすると―。
差額80万円は、坪あたり換算で2万円。こだわりのキッチンに変更しただけで、もう坪2万円跳ね上がる計算です。
さらに、外壁をワンランクあげ、せっかくだからお風呂もひとまわり広くしてと、その積み重ねで坪10万20万はすぐに違ってきます。

逆を言えば、お風呂とキッチンのランクを少し下げ、外壁もひとまずはこれで我慢してという風に、坪10万円下げる仕様も簡単にできるのです。
予算が全てを左右することは十分承知していますが、坪単価ほどあてにならないものはないことを、きちんと認識して欲しいのです。
坪単価以外のモノサシでは、デザインの良し悪し、好みに合致しているかどうかがありますが、こちらも判断材料としてはいただけません。

木造建築であれば、デザインなどいかようにも造れます。建物の良し悪しとしては、あまり差がつく部分ではありません。
もちろん、最後に感性で判断することには、反対しません。それはあくまでも最終的にするべき判断で、すべてを感性に頼るのは危険極まりないことです。
見積もりに関しても言及するならば、こと住宅に限っては、見積金額だけを比較することに疑問を感じます。

いくつもの業者から見積もりを取り、その金額だけを比較するやり方は、いかがなものでしょうか。
同じ仕様、同じ間取り、施工の仕方、性能まで同じレベルに統一した上で、金額の比較をするのであればまだしも、建物の大きさや部材がまるで違うものを、金額だけ見比べてもまるで意味がありません。

また、友人・知人、ご親戚の中に、建築関係の方がいて、傍から口出しをされるケースが見受けられます。
特に、金額のことを親切めかしてアドバイスされるようですが、高性能な部材であることをよく確かめもせず、無責任に言っていることがほとんどです。
信頼できる方の意見を参考にすることは大切ですが、知人たちのアドバイスばかりを中途半端に鵜呑みにせず、それに対する業者側の説明にもきちんと聞く耳を傾ける姿勢が、互いの信頼を保つためには必要です。

お金に関してのことを、もうひとつ―
ここ数年、日本ばかりではなく世界的にも、経済状況が安定していません。
部材仕入れ価格、人件費、為替の値動きなど、どれ一つとっても流動的となっています。
特に、輸入部材に関しては、原材料の高騰や為替レートの動きが激しく、わずか数か月ほどで大きく変動しています。
住宅の価格については、ある程度企業努力で吸収していますが、例えば2、3年前のチラシを持ちだして、「あの時の価格はこうだった」と言われても、対応できません。
仕様の変更などもありますので、古い資料にばかり固執せず、なるべく最新の情報を求めるようにしてください。

しあわせになれる家の条件

条件1.「真の健康住宅」

あれもこれもと欲張っても仕方ありませんが、しあわせになれる家には、備えておかなければならない具体的な条件が三つあります。
まず初めに挙げられるべきは、「真の健康住宅」であること。ただ、一口に健康住宅といってもこれまた難しく、明確な定義があるわけではありません。

ここで私なりに定義するならば、
 ① 住む方の健康に害を与えないこと。
 ② 肉体的(物理的)、精神的(心)にストレスを与えない建物であること。
 ③ 住む方の健康増進(ヒーリング効果など)に役立つ家であること。
これら三つの要素を兼ね備えてこそ「真の健康住宅」と呼べるレベルにあるといえます。この三つを満たすには、健康に寄与するとされている高気密・高断熱性能といえども、それだけでは不十分です。
その意味では、多少ハードルが高いかもしれませんが、健康=命にまでかかわることと認識すれば、ハードルがいくら高くても、高すぎることはないと理解できるはずです。

もちろん、家はクスリや医療器具ではありません。
特定の病気に効くとか、治るなどと効能を述べるのは、薬事法に触れます。
人間の健康に住環境が影響を及ぼすことは、医学的にも報告されています。
分かりやすく例を取れば、汚染された空気の中で過ごせば、ぜんそくや肺がんの危険性などにさらされます。
きれいな空気の中で過ごしていれば人間の自然治癒力は高まり、健康に暮らすことができます。すなわち、空気環境一つ取っても、家が健康に寄与できることは明白なのです。

しあわせを感じるためには、まずは健康が第一。それも家族みんなが健やかであることです。だからこそ「真の健康住宅」が、しあわせになれる家の第一条件なのです。

条件2.高性能住宅

健康住宅と多少意味合いや要素が重なりますが、二つ目は「高性能住宅」であることです。
快適性を約束する高気密・高断熱性能はもちろん、百年長持ちする高耐久性。
家族を災害から守るには耐震・耐火性能も必要でしょう。
地球環境に寄与する省エネ性も欠かせません。

大量生産、大量消費の時代には、質より量が求められてきました。
この先、高度経済成長やバブル経済のようなイケイケは、なかなか望めないでしょう。高度に国際化した現代社会において、日本だけが右肩上がりでいられることも考え難い状況です。
そのような社会では、大量消費から脱皮して、物欲から心の豊かさが求められるようになるはずです。
また、そうあらねば豊かさなど望むべくもないでしょう。
住宅に性能を求めることは、まさに量から質への大転換を求めることと同意義です。20年ほどで建て替える、使い捨て住宅から脱却しようというのですから革命にも等しいことです。

しかし、家の本質を考えると高性能は、本来あたり前に備えていなければならない基本的なものといえます。欠けていたことが、今日の不幸を招いたとさえ指摘できます。良質な住宅をストックできていれば、個人資産をもっと蓄積できていたばかりでなく、社会的資産としても蓄積できていたはずです。
日本人はあるいはもっと豊かでいられたかもしれません。
豊かさを実感することは、しあわせを感じること、ある意味で共通します。
「高性能住宅」をしあわせになれる家の条件のひとつに挙げるのは、その理由もひとつです。

条件3.価値住宅

そして三つ目は、価値住宅であること。
大手不動産会社が、「価値住宅」という言葉を一つのコンセプトとして打ち出しています。住みやすさやコミュニティの価値を知ってから買える住宅として、“価値住宅”を説明しています。
良い家を住み継ぐという、考え方にはもろ手を挙げて賛同できます。
価値住宅であるためには、新築する瞬間から考えなければなりません。

では、何が「価値住宅」とするのかは、そこに住む方の“主観的価値”
周囲や第三者の目を意識した“客観的価値”
地球に配慮した“環境的価値”
長い歳月を越えるための経済性にも着目した“資産的価値”
これら四つの価値をバランスよく兼ね備えてこそ、住む方からも他者からも認められる価値住宅となります。

なぜこの価値住宅であることが、しあわせになれる家の条件に挙げるのかといえば、「いい家だなあ」と日々感じて暮らすことほどしあわせなことはないからです。
「いい家ですね」と褒められて、嫌な気分になる方はいません。
金銭的不安を排除できなければ、しあわせを感じることは難しいはずです。
冷暖房費が安く済む。メンテナンス費用の負担が少ない。
健康でいられるから、病院にかかるお金も少なくて済むなどのメリットもあるかもしれません。そんな付加価値が、資産価値にも直結し、しあわせを実感しやすくしてくれるのです。

理想追求の行き着いた先

健康住宅・高性能住宅・価値住宅。この三つの条件を兼ね備えた家が、理想とする住宅であり、お客様にしあわせを実感していただける家です。
大袈裟な言い方をすれば、その理想を実現するために、私がこれまで歩んできた53年に及ぶ住宅建築に人生のすべてをかけています。
お客様よりご注文頂いて建築する建物はすべて会社の作品です。
もちろん、会社のスタッフ、職人、協力業者なくして建築はできません。
同時に、お客様のご要望や共感がなくては、注文住宅として成り立たないことも承知しています。

その意味では、お客様も含めて建築プロジェクトに携わったすべての方たちの共同作品であるといえます。
「より良い作品をお客様に提供したい」との強い思いを全うすることです。
30年前に、健康住宅を志向し、高気密・高断熱住宅に目覚め、そして現在レンガ積みの家を推し進めているのも、すべてはその思いに突き動かされてのものです。
保守的な住宅業界でも、技術的な進化はめまぐるしいものがあります。色々な素材や技術に基づく新製品が建材、設備となって市場へと出回ります。それらの商品や技術は玉石混交であり、取り入れる価値のあるものはごくわずかです。

だからといって、新しいものに目を向けず、伝統にばかり囚われていては、時代に取り残されてしまいます。様々なところにアンテナを張り、情報を収集してはその価値を見極める。毎日が勉強であり53年理想を追求し続け、たどり着いた先が財・体・心の健康を守る家、レンガ積みの家とパシッブ高性能住宅です。

これから土地の購入、住宅、マンションの新築、リフォーム、リノベーションをご計画の方に、仁・幸夢店ではより詳しくお伝えするために対面、オンラインどちらでもご相談承ります。お気軽にお問い合わせください。

 

<筆者プロフィール>

仁・幸夢店株式会社代表取締役 長谷川仁龍

長谷川仁龍

住まいのトータルコンサルタント。
仁・幸夢店株式会社代表取締役、(社)国際風水科学協会副理事長、(社)日本建築医学協会副理事長、NPO法人日本自然素材研究開発協議会理事。
シンガポール国立大学 LKY公共政策大学院地政学プログラム修了。
松永修岳大阿闍梨のもと、様々な加行を経て、伝法灌頂を授かる。

東京都吉祥寺にて前の歌舞伎座を手掛けた棟梁に大工として師事。
神社・仏閣・お茶室・一般住宅・RC造・鉄骨造・防音工事など、幅広く教えを乞う。
23歳で仁・幸夢店を設立、建築業を開始。
33歳の時余命を宣告され、真の健康住宅の必要性を感じる。
高性能・風水科学、建築医学、最先端の知識を活用し、住む人々が財・体・心の健康を整え、豊かな人生が歩める住まい創りのプロデュースを行う。

【主な著書】

『しあわせを育む風水健康と幸運を呼ぶ家づくりの秘訣』
『しあわせになれる200年健康エコエネルギーの家』
『家族が幸せになれるほんとうにいい家』
『100年長持ちするレンガ積みの家の秘密』
(以上、エール出版社)