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台風から気づいたこと
#その他

台風から気づいたこと

目次

その1. バルコニー/ベランダは本当に必要?

2019年9月8日未明、超大型の台風15号が房総半島を北上し、この地に大きな傷跡を残していきました。
千葉県の家屋をみると、実に3万千世帯がなんらかの損壊や浸水といった被害を受けたとのことです。
あらためて、被災された皆さまへ心からお見舞い申し上げます。

住まいを創る者として、今回は様々なことを考えさせられました。
「災害知らずの千葉」という神話の上にあぐらをかいていたところに突然訪れた、「災害大国」日本のリアリティ…。
仁・幸夢店として災害に強い家を引き続き建築していくことはもちろんですが、住む方に家の「備え」についてお伝えしていかなくてはと考えました。

まずは、「バルコニー/ベランダ(※)」について。
(※)屋根のついていないものはバルコニー。屋根のついているものはベランダ。

ベランダの必要性、仁・幸夢店

バルコニー/ベランダから思わぬ雨漏りが…!

台風で見聞した被害の一つが「バルコニーから水が入り込んで雨漏りした」というもの。
大風による葉っぱなどの飛来物と、以前から溜まっていたゴミがバルコニーの排水口を塞ぐことで排水が機能しなくなると、バルコニーいっぱいに水が溜まってしまいます。
その水は、掃き出し窓の下からじょじょに家の中に流れ込み、二階の一部を水浸しにして、ついには一階への雨漏りとなってしまうのです。

雨漏りはバルコニーだけでなく、家を腐らせる致命的な原因となります。
ちなみに、こちらは仁・幸夢店の館山展示場のバルコニーでの台風直撃後の様子。エアコンの室外機がプールとなったバルコニーでぷかぷか浮かんでいます。
このバルコニーは柵の外に水が逃げる作りで、建物に被害はありませんでしたが、このような状態から雨漏りに繋がってしまうケースが実際にあるのです。

バルコニーの必要性

何のための場所?ランドリールームという選択肢もある!

「そもそもバルコニーは必要なのか?」という根本的な疑問についても、考えさせられました。もちろん、外に出られる開放感やそこからの景観、洗濯物を干すという機能性のメリットは頷けます。
しかし、バルコニーを維持するにはこまめな掃除のほか、最低10年に一度の防水のメンテナンス費用がかかります。
そういう費用をかけるのであれば、少し家を大きくしてランドリールームを作る方がはるかに効率的で費用の軽減にもなるのではないか…。

台風から気づいたこと

その2. 災害に強い「屋根」について

災害に強い屋根、仁・幸夢店

続いては「屋根」です。
風速50mという大風に対して「屋根が飛ぶ」ことがあるのだとまざまざと思い知らされた今回の台風。
屋根が飛ばされる・飛ばされないを分けたのは、何だったのでしょうか?

家の作りから考える。屋根が飛ばされたのはなぜ?

①屋根をのせる垂木(たるき)と母屋、垂木と桁(けた)を「ひねり金物(かなもの)」で止めていない。

②母屋(もや)と束(つか)、束と桁(けた)、桁と柱 これらを連結するコミセン、金物等で固定されていない。

災害に強い屋根について

③小屋裏の筋違いが打ち付けられていない。

屋根裏収納やロフトを造る場合は、筋違い(斜めに交差させて取り付け、強度を増す木材)が入れられません。間取りや設計で家の強度の違いが出てしまいます。

④今回は屋根の素材が「瓦」、トタンの「さんぶき屋根」の場合が多かった

瓦は隙間に風が入れば、わりと簡単に飛ばされてしまいます。
それを防ぐため、だいたい三段おきに釘を打って止めていくことが大切ですが、釘がほとんど止められていない瓦も見受けられます。
現代の瓦は改良されて飛びづらくなっていますが、古い瓦は特に飛ばされやすいようです。

雨漏りはなぜ恐ろしいのか

屋根・仕上げ材が飛ばされると、そこが修復されるまでビニールシートで覆うといった応急処置をするでしょう。そのビニールシートが風でめくられて雨が入って…ということをくり返すと、その度に家は雨を吸い込み、何度も雨漏りをくり返します。

たった一枚の瓦がないだけでも、雨漏りをすることが体験としてわかった方も多いことでしょう。
その結果、家を支えている柱が天井からじわじわと水を吸っていきます。また、ダイレクトに雨が落ちた先の壁や床や畳は水を含みます。そうすると、1週間〜10日間であっという間にカビが生えてきます。

今回の台風15号が去ったあとは、真夏日が二、三日続きました。そんな気候も影響したのでしょう、天井や壁、畳などに白カビや黒カビが生えた、という話をよく聞きました。

カビを吸って暮らすことは健康被害につながります。

雨漏りの恐ろしさは、「家が腐っていくこと」そして、「住まう人の健康に害を与えること」にあります。
屋根の重要性を痛感させられたとともに、しっかりした作りと素材の屋根を使われることをおすすめします。

おすすめの屋根材は…

台風はもちろん、来ると言われている大地震の災害にも、おすすめの屋根材としては
「飛びづらく開発された軽量瓦やクラシックタイル(瓦に似せて作られた金属素材)」が挙げられます。

これらは釘が太い瓦桟に一枚一枚打ち付けられる構造をしており、風や震動にも強いといえます。
また一枚飛ばされとしても、簡単に差し替えができます。
これから家を建てられる方、屋根の葺き替えを検討されている方は、ご参考にされてください。

おすすめの屋根材

その3. 水害も視野に入れた「基礎」が必要

台風15号に続き、台風19号(2019年10月/令和元年東日本台風)という史上最大級の台風を、日本は体験しました。
氾濫した川の水が引かない被災地の様子をメディアで見るたびに、胸が痛みます。被災地の方々が家に再び元どおりに住めるようになるまでは、一体どのくらいかかるのでしょうか…。

千葉県では幸いにして、19号の影響は恐れていたほどに大きくはありませんでした。
しかしここ数年、大型化した台風が上陸することが頻繁になっている…この状況を事実と受け止め、それに耐えうる家の「備え」が必要だと改めて感じます。

次は家を支える「基礎」についてお話しいたします。

水害も視野に入れた基礎、仁・幸夢店

基礎によってこんなに違う!水害と基礎との関係

①基礎断熱の家

断熱・高気密の家の中で、床下からの冷気を防ぐ目的で「基礎」の部分にも断熱をかけることが「基礎断熱」と呼ばれるものです。
基礎部分をがっちりと密閉し、中にウレタンなどの素材の断熱材を貼りつけるなどして断熱をかけます。寒冷地では、家の底冷えを防ぐものとして重宝された技術かもしれません。

基礎断熱 (引用:http://jm-creator.com/seko/12974.html

しかし今回の水害のような床下/床上浸水には、基礎断熱の家は対応しづらいようです。
というのも、基礎断熱の遮蔽する構造には、いったん中に水が入ってしまうと、水を排出できないというデメリットがあります。流れ込んだ泥水がプールのように溜まっても、洗い流すことができないのです。

また、床下の断熱材が水に濡れてしまうと断熱の役目を果たさなくなります。臭い等が出てきます。
断熱材を取り除くとなると、床下に潜るか、あるいは床をいったん剥がすか…これは大ごとです。

②丸型換気口(風窓)のついた基礎の家

一方で、従来の工法…風窓がついて床下換気ができる基礎ならば、仮に床下浸水に遭ったとしても水を排出することができます。ホースでジャーッと洗い流して掃除するだけ。なんとも簡単です。
昔からの工法には、やはりそれなりの理由があったのですね。

丸型換気口のついた基礎の家

③基礎パッキンの家

また、家の土台と基礎との間に「基礎パッキン」(写真)を挟む工法もあります。基礎パッキンは通気/換気ができる部品。これを基礎の全てにつけて風窓を省く家もありますが、それでは①の基礎断熱と同じで、いったん水が入ってしまうと排水ができなくなります。

基礎パッキンの家 (引用:https://cuatro1218.com/contents.cgi?contents_id=3

仁・幸夢店のおすすめは床断熱で風窓+基礎パッキン!

水害を考えれば、基礎断熱よりも丸型換気口(風窓)のある従来型の基礎をおすすめします。さらに基礎パッキンがあれば、通気性能が高まります。

仁・幸夢店ではこれまで、水害への対策を考え、風窓を必ず開けるようにしてきました。基礎部分に断熱をかけずとも、しっかりと床断熱を行っていれば、地面からの冷たさはシャットアウトすることができます。

床下浸水、もちろん床上浸水に対しても、基礎のつくりによって、その後のケアがまったく違ってきます。ホースで流すだけで済むのか、かたや◯万円もかけての大掃除か…

せっかく皆さまが思いを込めて建てる家です。末永く住んでいただくためには、頑丈であることはもちろん、何かあった時にも対応できる家づくりでなければと考えます。

その4. 被災後、修理はどこに頼む?騙されないスムーズな復旧のために

あなたの家の頼れるホームドクターは仁・幸夢店

突然ですが、みなさまはご自宅を担当した工務店と仲良くされているでしょうか?
たとえば今回のような大きな災害の後、真っ先に工務店と電話連絡を取るなどのコンタクトができたでしょうか?

家を建てた工務店は、あなたの家の頼れる「ホームドクター」といえます。家の修理に関しても、まずはそこに相談するのが先決です。
今回のように地元が一斉に被災するような非常時、どこにどう修理を頼んだらよいのでしょうか?様々な人の動きを見て、それについて思うポイントをまとめておきたいと思います。

自分の家を建てた工務店に修理を頼まない…その理由

ご自宅に被害があってすぐに、施工を担当した工務店に相談した方もいることでしょう。しかし仮に家を建てた時期がもう何十年も前だと、その工務店が「もう商売をやめていた」、「親方が年を取って廃業した」ということもありえます。建てた工務店に頼もうにも頼めないケースです。

また、最近増えているのが、工務店といっても「どこに頼んでよいかわからない」というケース。建売だったり、中古住宅を購入したりする場合、誰がその家を建てたのか判然とせず行き詰まる方もいるかもしれません。

そして中には、建てた工務店があり、それがどこかわかっているにも関わらず、他の業者を探す人がいます。瓦が壊れたなら瓦屋、窓が割れたらガラス屋など、個別にネットなどで探したり、知り合いのツテを辿ったりして、片っ端から見積もりをとります。「できるだけ安くしたい」内心そんな思いがあるのでしょう。

見積もりをとるだけとって、業者同士を比較して、一番安いところに頼みたい…。確かに、屋根の葺き替えなどは高額な費用がかかることですので、できるだけ安くという気持ちもわかります。しかし結局そうして選んでいるうちに、業者の方はどんどん手一杯になっていき、屋根ならば雨漏りが進み、家自体がダメになっていってしまいます。

また、業者の側としても、第一優先は自社のOB…つまり自分が建てた家のお客様です。「安ければいい」と飛びついて来た新規のお客様については、どうしても後回しになってしまうのが実情でしょう。

仁・幸夢店の家づくりブログ

「台風の翌日には瓦が直っていた」関係性が修理のスピードに影響

一方、富浦在住のAさんの場合。台風15号で家の瓦が飛んだので、家を建てた工務店に早速電話をしました。そして翌日には工務店がやって来て屋根をスイスイと直していったとのこと。台風直撃の翌日にはもう屋根が元どおりになっていたのです。
要は、普段からAさんが工務店を頼って、工務店もそれに応えるという信頼関係(心の面でも経済的な面でも)を築いていたからこそ、工務店がすぐに飛んできてくれた訳です。

先の話のように安いところを駆けずり回っている人は、どこにも相手にされなくなってしまいます。工務店もこういう人とは丁寧に付き合おうとは思わないでしょう。

普段から工務店と何かにつけて相談し、関わり合いを持っていた方がいい、ということです。台風がやってくることが分かっていれば事前に「準備しておくことはないか?」と聞いておくとか、たまにお茶を飲んで家の話をするとか、一対一で家のことを話す機会を増やしていくことが大事です。いざという時に効いてくるのは、そんな濃厚な話の積み重ねです。

地元の信頼できる工務店、あるいは地元の工務店つながりのネットワークへ依頼を!

台風被害の復旧は仁・幸夢店へ

災害後の困窮している状況につけ込んで、詐欺まがいの工事をして高額な費用を請求する悪徳業者も現れています。
聞いた話では「瓦を3枚交換しただけで200万」という信じられない例も。これはかなり悪質なほうですが、自分は工務店ではないのに、災害の時にだけ俄かに全国からネットワークを集めて仕事をする業者がいます。

そのような業者を介して各地からやって来た工務店がどんな所なのか、正直分からないところがあります。もちろん、中にはきちんとした仕事をする所もあるでしょう。しかし、その家・お客さまとその後のつながりがない外部の工務店は、形だけ整えて、一言で言えばお金だけもらっていってしまうような場合も少なくない。帰った後に雨漏りしたり、やり方が悪くてやり直しになったとしても、責任をとってくれないこともあります。

しかしそれが近くの工務店なら、地元に根を張っているのだから、下手なやり方をしたら今後の信用問題に関わります。ですから自分でちゃんとチェックして、責任を持ってやってくれるでしょう。

ただ、地元の工務店はその地域一円が一斉に被災したのだから、おそらく自分のところで手一杯なところが多いでしょう。工務店が地元の瓦屋へ頼んでも、その瓦屋がもうすでに何百軒待ちという事態も、この地域で実際に起こっています。

なので、地元の工務店がダメなら、今回台風のあった千葉県や19号の被災地「以外」の場所にネットワークを持つ工務店に頼むのが良いかと思います。

結論として、修理を依頼する理想的な順番としては、

①家を建てた工務店
②地元の工務店
③地元の工務店つながりのネットワーク

となるかと思います。修理に関してもう話を進めている人が多いとは思いますが、騙されないスムーズな復旧のための参考にしてくだされば幸いです。

その5. 家を建てた工務店=「ホームドクター」。なんでも相談を!

瓦が飛んでしまった屋根や、強風で飛ばされてきたモノが当たって壊れた外壁。いざ修理を依頼するのに、工務店ではなく個々の業者を探す方も多くいるようです。

結論から申し上げますと、家のホームドクターである「家を建てた工務店」に相談するのが、結局は納得のいく修理ができ、長い目でみればコスト面の節約にもなります。

家を建てた工務店はホームドクター

他の工務店に頼んで 思わぬ落とし穴があることも

家が壊れたとき、「知り合いがいるから」「安いから」という理由で、家を建てた工務店の知らないところで他の工務店に頼んでしまうと、後から困ったことになる場合があるので注意が必要です。

例えば、新築の家が被災して屋根が壊れたとします。10年保証に入っていたにもかかわらず、他の工務店に修理を依頼して直してもらったとなると、保証は次の店のものになります。
当初の保証とは、保証の内容が異なってきてしまうのです。これは災害時にかかわらず、通常のリフォームや増築を他の工務店が行なった場合も同じことが言えます。

太陽光の設置は家を建てた工務店へ、仁・幸夢店

他の例としては、屋根に太陽光パネルを設置する場合です。
今回の災害で停電が続くときの太陽光発電の必要性を感じ、新たに導入を検討している方もいらっしゃるかもしれませんね。
例えば他の工務店が太陽光パネルを設置し、その部分から雨漏りしたとなると、責任は太陽光パネルを設置した工務店になります。100万円ほどの設置工事に対して1000万の保証を、と言われてもそれは無理な話でしょう。

なので、家に関する修理・リフォームなど手を加えることがあれば、まずは家を建てた工務店に相談をしてください。そこから、もし修理を頼みたい知り合いがいるならば、連絡して手配してもらってください。工務店を通して何事も行うことが、後々のトラブルの予防になります。

家の「カルテ」を持つ「主治医」=工務店

あなたの家を建てた工務店は、家のすべてを把握しています。言わば、かかりつけの医者「主治医」があなたの家の「カルテ」を持っているようなものです。

工務店はその家のことをよく知っているので、日頃からいろいろなアドバイスができます。今回の災害のような時でも「あの家は〇〇が弱くなっているから、きっと傷んでいるだろう」と予想がついて動いてくれるでしょう。

それが、工務店の知らないうちに、てんでんばらばらに他の業者が工事をしていってしまうと、これはいつ直したのか?どう直したのか?というところがだんだん分からなくなってくる。すると次のことをするのにまた調べ直さなくてはならなくなり、余計に時間がかかる訳です。

家をトータルに診てくれる工務店が 結局は近道!

問題を個々に直していこうとすると、頼まれた業者はそこにしか手をつけません。瓦屋は瓦、サッシはサッシ、外壁は外壁、ペンキはペンキ。…と自分の分野で言われた分だけの仕事をします。

家をトータルに診てくれる工務店

それが工務店を通していれば、トータルなアドバイスができます。
サイディングの外壁を例にとってみましょう。施工を行なった工務店がその壁を見れば、どこか腐ってないか?割れていないか?をチェックしつつ、釘が外れていたら打ったりもしながら、ペンキにするか、張り替えるのか、それはいつの時期がよいのか、など家をトータルに見たアドバイスをくれます。

一方、これをペンキが剥がれているからといってペンキ屋に頼んでも、ペンキを塗ったら終わり、ということもあり得ます。塗装がどのくらいもつのかは種類によって全然違います。三年しか持たない塗装と、五年、十年、十五年といろいろあるのですが、安いものを塗っても見た目には分かりません。それでまた何年かして塗らなくてはならず、結局は高くついてしまう…。そういうことが実際多いのです。

過去-現在-未来が俯瞰できるから、無駄を省いた仕事が可能

また、個々に業者を探して依頼すると、かえって高額になることがあります。外壁を塗るために足場を組み、雨樋を直すためにまた足場を組み…というように、まとめてできるかもしれないのに、二度手間三度手間になることがあります。

仕事がスムーズにいく段取りや、結果的に安くできる見積もりも、その家の「過去-現在-未来」をトータルに俯瞰することができるホームドクターならば可能です。

とはいえ、家を建てた後のアフターフォローに関して、工務店の姿勢・熱量はまちまちです。ですがたいていは、自分の作った家はまるで我が子のように可愛いもの。家の不調も喜んで直してくれることでしょう。

家を建てた工務店が、あなたのホームドクターです。安心して頼って、どんなことでも話し合ってみてください。

その6. レンガの家はやはり台風・災害に強い!館山展示場が無傷だった理由

令和元年9月9日の台風15号の上陸から二ヶ月半が経ち、全体の被災状況も明らかになってきました。

実は仁・幸夢店で手がけた家(オフィスや展示場を含め)には、台風による損傷はほとんどありませんでした。

特に、南房総館山エリアで最も被害が大きい場所の一つとされる「富浦地区」にある館山展示場が無傷だったのには、やはり「家族を護る家」であったと実感しました。

しかも、一度お越しになったことのある方はご存知だと思いますが、ここは館山湾を眼前に見晴らせる高台に位置します。

館山展示場

館山展示場のある一帯は「大房岬自然公園」になっており、こちらの被害ももの凄いことになっていました。木という木がなぎ倒され、何本も折り重なって公園の園路をふさいでいたほどでした。

台風による損傷がほとんどなかった仁・幸夢店の家

南方向

朝になるまでこれほどの被害とは思わなかったのですが、明るくなってから周囲の状況を見て唖然としました。
周囲の木はバキバキと倒れ、南から北にかけて、明らかに竜巻のようなものが通ったとわかるほど、その部分だけ切り取られたように空間ができていたのです。そしてその中間、竜巻のまさに通り道にレンガの家がありました。

自然災害に強いレンガの家

北方向

同じ方向を台風前にとったのが下の写真です。以前はマテバシイの木が密集した林になっていました。

館山展示場が無傷だった理由

北方向(台風前)

大きな木もよじれて倒されるほどの突風が通ったのなら、普通の家なら吹き飛ばされていたかもしれません…。

「三びきのこぶた」のお話が思い浮かびます。藁の家、木の家は狼によって風で飛ばされてしまったけれど、レンガの家はどんな風が吹いてもびくともしなかったという…。

なぜレンガの家が無傷だったのか…。
つまり「レンガの家が風害に強い理由」をお伝えしたいと思います。

レンガの家が災害に強い理由は「木材在来工法×面構造×レンガ積み」!

仁・幸夢店が建てるレンガ積みの家の強さの秘密は、「木造在来工法=軸組」と「面構造」のハイブリッドに、さらに「レンガを積んだ外壁」が加わっていることにあります。一つずつ見ていきましょう。

レンガの家が災害に強い理由

●木材在来工法×面構造

「木材在来工法」は、柱と柱を組んでいき、間を筋交いで止めていく方法のことです。一般に木造の家は、柱と筋交いだけで強度をもたせてあります。

一方、「面構造」というのは、柱がなく、面で止めてある構造のこと。よく2×4(ツーバイフォー)といわれますが、この場合の強度は面材(ベニヤ等)でもたせてあります。

在来工法か、ツーバイフォーか。一般的にはどちらかの工法となりますが、仁・幸夢店ではそのどちらも採用しています。ですので「ハイブリッド」といっている訳です。

骨組みがツーバイと在来を合わせてあるから、強度も二倍になります。

しかも、仁・幸夢店が使っている面材は、「ダイライト」という素材です。これは、水に腐らなくて、火に強くて、虫が食いづらい。ちなみにダイライトの素材は、火山灰と木。本物の「自然素材」です。

ここまでは、レンガ積みの家でなくとも、仁・幸夢店の建てる家すべてに共通しています。

●レンガ積みの外壁

さらに、レンガ積みの家になると、外壁として周りにレンガが積んであります。レンガは鉄筋で支えています。45センチ間隔で鉄筋をいれて、そこにレンガを積んでいくのです。

レンガ積みの外壁

ちなみに単に「レンガの家」というとき、レンガを「貼りつける」家もありますが、それとはまったく違います。レンガを鉄筋と組み合わせて「積む」からこそ、この強度が出るのです。

このような構造であるため、レンガ積みの家は風にもびくともしません。
地震の揺れはあらゆる方向から力が加わりますが、台風の風というのは当たる瞬間は一方方向の力です。瞬間的に強い力が加わったとき、構造が弱く跳ね返す力が弱い家だと、当たったところから曲がってしまいます。

飛んできたものをはね返す!レンガ外壁の強さ

今回の台風ではいろんな方向からあらゆるものが飛んで来ました。隣の家の屋根から瓦が飛んできて…という被害の話もよく聞きました。
瓦以外にもトタンなど金属の屋根材は、大風で飛ばされればまるで「手裏剣」の武器のようになって外壁に刺さり、穴を開けてしまうでしょう。

一方で、台風15号・19号でも仁・幸夢店のレンガ積みの家は無傷だったのです。あの大風ですから、枝などいろいろな物が飛んできては当たっていたのでしょうが、それをレンガの家はことごとくはね返していたようです。

(また仮にレンガが壊れたとしても、その一つだけを切り取って交換することができ、修復も簡単です)

レンガ外壁の強さ、仁・幸夢店

まとめ

館山市内の八幡でレンガの家を建てたお客さまからはこんな声が。

「じんさん、台風が行ってから外に出てたまげた。こんなに被害があるとは。台風のときも鉄筋コンクリートの中にいるようで、全然気づかなかったよ…」。

毎年の巨大台風が頻繁にきてしまう時代に入り、レンガ積みの家の価値を再認識しています。

仁・幸夢店では、施工したお客様以外の方にも対応するために、つながりのある全国ネットワーク・工務店様のご協力をいただいております。見えないところも任せられる、信頼できる方ばかりです。

お困りの方はお気軽にご相談ください。
台風、水害、地震といった災害に強いことと、さらに被災後のメンテナンスまでも視野に入れた家づくりを、ぜひ一緒に考えていきましょう。

これから土地の購入、住宅、マンションの新築、リフォーム、リノベーションをご計画の方に、仁・幸夢店ではより詳しくお伝えするために対面、オンラインどちらでもご相談承ります。お気軽にお問い合わせください。

 

<筆者プロフィール>

仁・幸夢店株式会社取締役 長谷川 聡龍

長谷川 聡龍

仁・幸夢店株式会社 取締役
一級建築士・二級施工管理技士・気密測定士・電磁波測定士・風水カウンセラー・四柱推命士・ビジネス姓名判断士・ハウスインスペクター

多くの方は一生の三分の二は自宅で過ごします。その家が心地よく快適で、家族を育み円満に健康に暮らせたらどんなに幸せでしょうか。家は家族の命を安心・安全に守る究極の器です。住まう方のお役に立つように高性能・風水・建築医学を取り入れた「いい家」を設計・施工しております。